【二次創作】【怪盗レッド】ケイの感情 (ページ2)

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1章何気ない日常ページ2

ケイside

｢じゃあ、行ってくるね｣
父さんが玄関から声をかけてくる。
仕事に行くらしい。アスカは、
｢行ってらっしゃーい！｣
と返事をするが、ぼくは小さく頷くだけだ。
前はアスカも、｢ちょっとくらい愛想良くすればいいのに。｣と言っていたが、最近は何も言ってこない。諦めたのだろう。
今、学校は冬休みに入っているが、父さんたちはそうじゃない。平日は毎日仕事に行っている。

ぼくが、次のレッドのターゲットを探すために部屋に入るとアスカが冬休みに出された数学の宿題を解いていた。ぼくは3時間で終わったが、アスカはそうはいかないらしい。アスカは、
｢あんな数字と記号だけの暗号を簡単に解くのは普通出来ない｣
と言うが、決してそんなことはない。
そんなアスカを尻目に、ぼくは自分の机の前に座って、作業を始める。

一通り調査が終わって時計を見ると、4時間も経っていた。思いのほか集中していたらしい。
アスカの方を見ると、諦めたのか寝ていた。机を覗くと、4時間前から3問しか進んでいない。
｢・・・理解不能だな。｣
ぼくは小さく呟いて、アスカを起こす。
「アスカ、起きろ。｣
「う・・ケイ？・・・っ！今何時っ？」
意識がはっきりしたアスカが、焦った声を出す。
「夜の9時だ。」
「もうそんな時間っ！？やばっ！」
その時、電話が鳴り出して、アスカが取りに行く。しばらくして、
｢えっ！警察っ？｣
とアスカの驚いた声が聞こえる。
気になってアスカのところに行くと、
｢け、ケイっ！おじさんが、おじさんが・・・」

ぼくは、意識を失いかけた。