双子の二重奏 (ページ4)

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５年後

綺蘭『あっさだよぉぉぉおお！』

〈ﾄﾞｯｼｰﾝ〉

美桜『ふぎゃっ！』

双子の朝はこのようにして始まる。

朝に弱い美桜を綺蘭が突進して起こす。

美桜『うぅ、綺蘭…もう少し、
　優しく起こしてよ…』

綺蘭『だってそれだと起きないじゃないか
　愛の鞭だよ♪』

愛の鞭って…と笑いながら言う綺蘭に美桜は

ため息をつく。

綺蘭『幸せ逃げちゃうぞ～』

美桜『誰のせいだと思ってるの…。』

綺蘭『う～ん。僕？』

美桜『分かってるならどうにかしなさい！』

？「また喧嘩してるの？」

『『アリアお義母さん！』』

綺蘭を叱る美桜に声をかけたのは

二人を拾い名を付けたアリアだ。

二人が棲んでいるのは人目につかない山奥の家

ジッリョネロファミリーでは、

危険が及ぶだろうということで

アリアが用意した家であり

二人が幻覚で隠しているため危険は無い。

美桜『今日はどうしたの？お義母さん？』

ｱﾘｱ「今日は、二人に武器を渡しに来たの。」

綺蘭『武器ってこの間訊いてきたやつ？』

ｱﾘｱ「えぇ、そうよ。
　これから先何があるか分からないからね。」

そういい、アリアは二人に武器を渡した。

美桜は刀と弓と銃

桜の模様はアリアが決めたものだろう。

綺蘭は短剣と銃

白に所々紫色が見えている。

美桜『あれ？なんで扇？』

綺蘭『これってチャクラム？』

ｱﾘｱ「それはね。隠し持ちやすい武器として
　護身用にあげるわ。」

美桜『お義母さん、チャクラムは分かる。
　でも扇を護身用？どう戦うの？』

どこから見ても普通の扇でどう戦うのか

美桜は悩んでアリアに聞いている。

その一方で

綺蘭はチャクラムを回しながら遊んでいた。

ｱﾘｱ「ﾌﾌｯ実はその扇には仕掛けがあるの。」

美桜「仕掛け？」

ｱﾘｱ「えぇ。美桜、炎を出してみて。」

美桜『うん。〈ﾎﾞｯ〉出したよ。』

ｱﾘｱ「よし。じゃあ、
　炎を扇に込めるようにしてみて。」

美桜『えっ？うっうん。えっと、うわぁっ！』

指示の通りに炎を込めるようにしてみると

木で出来てもいるような扇が鉄のようになり

鉄扇へと姿を変えた。

美桜『えっえっと。えぇ！！』

綺蘭『すっごぉい！
　お義母さんどういう仕組みなの！』

美桜が混乱するなかいつから見てたのだろうか

綺蘭がアリアに問う。

↑実はずっとだよ♪by 綺蘭