N side ページ9
正直、死ぬほど怖かった。
脚が震えてた。
だけど、今はそんなこと言ってられないし。
目の前で死にかけてる大野さんがいるのに、黙ってじっとしてるなんて無理。
気がついたら、羽織ってたジャンパーを獣に向かって投げつけてた。
「大野さんから離れろよ！！」
震えてただろうな、俺の声。
ジャンパーが顔から離れて、あの目が俺を見た時、何とも言えない恐怖を感じた。
けど、もう後には退けないし。
それに後悔もしてない。
あのまま何もしないで、大野さん死んじゃった方がよっぽど後悔する。
だから。
珍しく、後先考えずに動いてた。
「……はぁ、、だ、め…ニノ…だめ、じゃん………」
ねぇ。
大野さん。
そんな格好で庇われたって嬉しくない。そんなあんたに頼りたくないんですよ。
「ニノっ…」
「俺、あの人と約束したもん。絶対そばにいるって。味方だって。なのに、見殺しになんか出来るわけないじゃん」
って言いながらも、震えが止まんない。
けど、同じ思いだったのは俺だけじゃないみたい。
「そうだ！！りぃだぁばっかり苛めるなよ！！」
「文句あるならかかって来いよ！！」
俺の隣に飛び出してきて、叫んでた。
みんな震えてる。みんな怖がってる。
翔さんもそう。
何も言わないけど。相手を睨み付けたまま。
さっきだって俺らのこと、庇おうとしてくれたもんね。
恐怖を押し殺して、戦ってるんだよね。
そう考えるとさ。
大野さん。
あんた、やっぱり凄いんだね。
ずっと、1人で戦ってるんだもん。
俺、回りにこんなにたくさん仲間がいてもさ…怖くてたまんないよ。
「お前ら人間に何が出来るんだよ」
奥の方で、悪魔が冷たく言い放った。
「何の能力も持たない生き物のくせに。大人しくしてればいいんだよ」
「どうしてもって言うんなら…」
唾を飲む。喉をゆっくり通っていく。
来る。狙われる。
「先にお前らからやっちゃってもいいんだけど―？」
悪魔が言い終えるのが早いか、爪が光ったのが早いか。
音もなく目の前に鋭利な物が現れていて。
無意識のうちに、死を覚悟していた。
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ほっぺ大福(プロフ) - 美唯さん» 今年もよろしくお願いします(*^^*)もうすぐ移行となりますが、良かったら読んでやって下さい！ (2016年1月2日 17時) (
レス) id: 3fb09271d5 (このIDを非表示/違反報告)
美唯 - あけましておめでとうございます(笑)また続き楽しみにしてますね(笑) (2016年1月1日 8時) (レス) id: 14862b15c0 (このIDを非表示/違反報告)
ほっぺ大福(プロフ) - 羅瑠亜さん» ありがとうございます(*^^*) 一応受験生なもので…(-_-;)更新遅くなるかも知れませんが、これからもよろしくお願いします！！ (2015年12月12日 22時) (レス) id: 3fb09271d5 (このIDを非表示/違反報告)
羅瑠亜(プロフ) - 一気に読んでしまいました。とても面白かったです。勉学に小説に...とお疲れ様です＾＾応援しています。 (2015年12月12日 12時) (レス) id: 56711be44c (このIDを非表示/違反報告)
美唯 - 智くん大丈夫かな…？｡続き楽しみにしてますね(笑) (2015年12月9日 16時) (レス) id: 14862b15c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほっぺ大福 | 作成日時：2015年12月4日 15時
