S side ページ49
俺たちを取り囲む魔力が実体になった時。
隣にいた悪魔の力が弱まったと同時に、俺の体に少しだけ自由が戻った。
多分、本物の──俺を動けなくした──悪魔が一気に魔力を使いすぎたせいだと思う。
今だっ！
右手に作り出した光の玉を隣の悪魔にぶつける。
それと同時に俺のすぐ横を光線が走った。
…智だ──！
後ろで悪魔の体に剣を突き刺す智がいる。やった、勝った。
…と思ったら。
「うわぁっ！」
「あぁ！助けて！！」
「くそっ！来るな！！」
消えて…ない？何で…？智があいつを消せば、全部消えるって…。
「えっ…」
助けに行くのも忘れてうろたえる智。3人の方で声が聞こえる。
「残念でしたね、私はここですよ」
嘘…いつの間に…？
「くそ…翔、行こうっ…腕、どうしたの…」
智がちょっとだけ苛立ちを見せながら3人の方へ向かおうと俺の右手を取った時。智に言われて初めて気付いたけど…俺の右腕が赤黒く腫れ上がっている。
「あっ…これ…。多分、久々に力を使いすぎたからだと思う。大丈夫、平気だよ。すぐ治るしさ」
右手を掴む力が強くなるのを感じる。
「ごめん…」
「えっ？」
「また…守れなかった…。俺のせいで、また怪我させちゃった…ごめん…本当にごめん…ごめんね、翔…ごめんねっ…」
あぁ…俺のせいだ…。智のためにと思ってやったのに…。勝手なこと、しなきゃ良かった。
右腕に落ちた雫を見つめる。また俺のせいで智が泣いた。俺が智を、泣かせた。
だんだん智の手に力が込められていく。
「く、、そ…っ、ちく、しょ…っ」
智のまとった光が消えていく。どんどん薄れていく。
おかしい。明らかに様子が変だ。
光を失っていく。なのに魔力が強まっていく。
「ちくしょう…ちくしょうっ…！」
智の体から光が消えたまさにその時。その体から黒い炎が溢れ出した。
「智…！？」
暗闇の中に、真っ赤に燃える瞳が浮かび上がる。襲いかかってきていた悪魔たちが、一斉に足を止め、ひざまづく。
1人立ったままの悪魔が呟いた。
「やっとお会い出来ましたね…魔王、様…！」
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MioPrettygirls(プロフ) - みさこさん» ご協力ありがとうございます(*^^*)未登場型のお話、検討しておきます！ (2015年11月8日 19時) (
レス) id: 3fb09271d5 (このIDを非表示/違反報告)
みさこ(プロフ) - お誕生日企画のお話凄く楽しみです。私は、見登場型がいいです。楽しみに待ってます。 (2015年11月8日 18時) (レス) id: 79da835ae8 (このIDを非表示/違反報告)
MioPrettygirls(プロフ) - 最近またまた更新遅れてしまって申し訳ないです…(T_T)これから嵐はどうなってしまうのか…?お楽しみにして下さい!これからもよろしくお願いします(*^^*) (2015年11月8日 16時) (レス) id: 3fb09271d5 (このIDを非表示/違反報告)
美唯 - あー!!仲直り出来るのかな…。続き気になる。毎回楽しく読ませてもらってます♪ (2015年11月7日 0時) (レス) id: 14862b15c0 (このIDを非表示/違反報告)
MioPrettygirls(プロフ) - 美唯さん» いつも読んで下さってありがとうございます(*^^*)毎回、中途半端なところで終わってしまってて申し訳ないです(-_-;)なるべく早く更新出来るように頑張ります！ (2015年10月30日 22時) (レス) id: 3fb09271d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほっぺ大福 | 作成日時：2015年10月1日 21時
