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「あっ、しょうくん！おかえりー」
いつもの仕事帰りみたいに、入り口に正座して俺を待っててくれていた智くん。
俺を見てパッと顔を明るくしたが、俺の様子がいつもと違うことに気付いたのだろう、眉毛をシュンッと下げて「しょうくん？」と顔を覗き込んできた。
「待っててくれたんだ。ごめんね、お待たせ」
「はい、これ。しょうくんの」
それ以上何も深く聞いてこないで、両手に大事そうに抱えていた牛乳瓶の1本を俺に突き出してニッコリ笑う。
その可愛らしい俺の大好きな笑顔に、胸の奥の方がぎゅっと苦しくなる気がして何も言えなくなった。
受け取った瓶のビニールと蓋を乱暴に開け、一気に飲み干して全部忘れてやろうとした時。
「しょうくん、ぼくのもあけて？」
いつもみたいに、いつも俺にお願いしてくるみたいに、自分の分の瓶も俺に渡してくる。
俺と智くんの『当たり前』。俺と智くんの『日常』。
そう、智くんは俺がいなきゃ何も知らない。
どこにも行けない、何も分からない、何も出来ない......。
何よりも誰よりも可愛いのに、俺が全部全部やってあげられることが嬉しくてたまらないのに。
智くんのことを、心から愛しているのに。智くんのことを考えている時が、いつからか1番幸せになっていたのに。
「あの人が可哀想」
美咲のこの言葉に、なんでこんなにモヤモヤするんだろう。
どうして胸張って「俺は絶対智くんを傷つけない！」って言えないんだろう。
先に蓋を開けていた俺の分の瓶を渡してあげれば、ありがとう！って嬉しそうな満面の笑顔で言ってくれる。それがこんなにも愛しくてたまらないのに......。
「しょうくんの言ったとおりだ！こーひーぎゅーにゅー、すっごくおいしいねぇ！早くしょうくんものんでみてよ！」
口についたのをペロッっと舐めながら、キラッキラの目でそう言うから、今度こそ俺もそれを口に運ぶ。
モヤモヤとちょっとの憤りと素直な気持ちが入り混じって鼻の奥がツンとしたけれど、少し温かくなったコーヒー牛乳が甘くて美味しくて何だか幸せになって......。
「本当だ、とっても美味しいね」
思わず笑って言ってしまったら。
「ふふ、やっとわらってくれた。よかったぁ」
すっ、と目を細めて微笑んだかと思えば、着物の裾を翻しながら子供のように俺に抱き着いてきた。
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あっちゃん(プロフ) - お久しぶりです。1年ぶりでしたか。←自分自身もあわただしくしてしたのでそんなに気にならなかったですよ。また更新してくださるのをお待ちしてます。 (2021年1月14日 15時) (
レス) id: 178db8b66c (このIDを非表示/違反報告)
あつこ(プロフ) - 更新ありがとうございます。ほっぺ大福さんのペースでゆっくり更新してくださいね♪ゆっくりお待ちしてます♪ (2021年1月14日 1時) (レス) id: c34a7bdbe3 (このIDを非表示/違反報告)
よこ□(プロフ) - はじめまして！ほっぺ大福さんの書かれる小説大好きです。お体の優れないなか更新して下さりありがとうございます。また、お話しして下さりありがとうございます。いつまででも待ってますので(´；ω；`)お体を第一に。無理なさらずにして下さい。応援しています。 (2019年7月13日 0時) (レス) id: 86e0ea9385 (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん(プロフ) - はじめまして。体調の優れないなかでの更新ありがとうございます。無理なさらないでくださいね。いつまでも気長に待ちますので… 。お元気になられることをお祈りしています。 (2019年7月12日 15時) (レス) id: cd7b6e55f7 (このIDを非表示/違反報告)
sayaka3104(プロフ) - はじめまして。体調が優れない中更新ありがとうございます。作品ごと消えてしまうなんて悲しいこと言わないで！どんなに間が空いても気長に待ってます。体調見ながらでいいですのでお願いします。お大事してください。 (2019年7月12日 10時) (レス) id: 72dafea14d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほっぺ大福 | 作成日時：2018年6月27日 0時
