検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:23,545 hit

空白が四十二。 ページ43

「もしかしなくても探偵社員?」




敦より早く気持ちを立て直したAが困惑する敦を余所に微笑んで聞く。

人違いかとも思ったが、敦のことを知っていて、名前も一緒。そんなそっくりな人いる訳がない。




「...生きてたん、だね」




どうやって助かったのか、どうして記憶が無いのか、そんなことどうだって良かった。今はAが生きていたことが、どうしようもなく嬉しい。

頬に暖かいものが流れているのにも、気が付かなかった。




「...え、えっ?」


「良かった...」




今度はAが困惑する番だった。

思い切り抱きついてきた敦に、手持ち無沙汰になった手を硬直させる。




「孤児院でのこと、怒ってるのかと思った」


「え?」


「取り敢えず見られてるから離してもらっていいかな?」


「うわぁっ!?ごごご御免!!」




ばっと手を離され、抱きつかれた時のAと同じ体制になる敦。

それに気が付いたAは、何だか可笑しくなって、堪えきれずに笑った。




「...ふふ、御免ね。中に入れてもらってもいい?」


「あ、うん、勿論」




中に入れてもらい、今は接待用の椅子に座らされていた。

空白が四十三。→←空白が四十一。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (33 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
26人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みるくてぃー | 作成日時:2019年9月8日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。