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背負うもの(壱) ページ6

組合戦が終わり、横浜が復帰してきた時、学校が組合によって爆破された工事も終わっていた。詰まり、また学校生活が始まるのだ。

周りの子は色々な人に久しぶりと連呼し、笑いながら登校する。



教室に入ると、騒がしかった教室内がいきなり静まり返った。


教室にいる全員が一斉に此方を見る。視線を集められて、どうすればいいか判らず、逃げるように自分の席に歩いた。




「また襲撃に会うんじゃない」




ひそひそと話す声が聞こえた。屹度学校に組合の構成員が来て、自分達も危険に晒されたことで云っているのだろう。




「元ポートマフィアって云われてるよ」




そこで聞こえたのは、そんな言葉だった。元ポートマフィア。それは事実だが、何故それを知っているのか。

答えは簡単だった。唯の学生が洗浄された経歴を調べることは出来ない。


そうなると、誰かが流した適当な噂だ。


結論に辿り着き、一瞬動揺してしまった自分の心を落ち着かせた。


元ポートマフィアという噂は教師達にも広まっているらしく、皆が夫々プリントを提出する中、Aが先生の元に近付いて後ろから声をかけると、




「あの、これ」




少し声を掛けただけなのに、肩を揺らしてあからさまに怖がっていた。

それに耐えられず、プリントを押し付けて逃げた。

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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2019年6月16日 10時

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