episode22 ページ23
憂太は顔を顰めたと思うと、その目から涙を流した。
「……全部、僕のせいじゃないか」
「里香ちゃんをあんな姿にして、沢山の人を傷付けて、僕が夏油に狙われたせいで皆が死にかけた__
全部っ…全部僕が…!」
「憂太」
頭を抱えて泣きながら屈みこんだ彼に、少女姿の里香が彼を抱き締める。
「憂太、ありがとう。
時間もくれて、ずっと側においてくれて。
里香はこの六年が、生きてる時より幸せだったよ__
バイバイ、元気でね」
「あんまり早くこっちに来ちゃダメだよ?」
里香の体が透けて、消えかかる。
憂太はぐしゃぐしゃの顔で顔を上げ、無理矢理作った笑顔で、言った。
「またね」
_______________...
「今更だけど、夏油の件、憂太は悪くないからね。君がいなくても彼は必ず来てた」
「ですかね…」
二人並んで、高専への道を歩く。Aは、それから、と言って懐から彼の学生証を取り出して憂太に渡した。
「あっ、学生証、先生が拾ってくれたんだ」
「ううん、私じゃない」
Aは首を横に振る。憂太が小首を傾げた。
「私の親友で__初恋の人、とでも言っておこうかな」
「ええっ!?せ、先生の……」
久しく見たオーバーリアクションに、彼女はまた明るく笑った。
遠くに真希、パンダ、狗巻が乙骨を待っている。
「オラ憂太!いつまで待たせんだ!」
「行くぞ」
Aはそれを遠くから見て、青春だね、と笑った。
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みるくてぃー(プロフ) - ミラさん» そう言って頂けて嬉しいです...!応援ありがとうございました! (2020年12月1日 17時) (レス) id: 7b7340be6b (このIDを非表示/違反報告)
ミラ(プロフ) - 完結おめでとうございます!ゆっくりでも大丈夫ですので、原作楽しみにしております(o^^o) お体にお気をつけてくださいね♪ (2020年12月1日 16時) (レス) id: 23e9cd344d (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - さとうさん» 時間があれば書いてみようと思います!応援ありがとうございました! (2020年12月1日 12時) (レス) id: 7b7340be6b (このIDを非表示/違反報告)
さとう(プロフ) - 原作バージョン期待してます!! (2020年11月30日 20時) (レス) id: 8f897bc5c9 (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - ミラさん» 前作からの応援ありがとうございます!コメント糧になります更新頑張ります! (2020年11月26日 19時) (レス) id: 7b7340be6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2020年11月26日 16時