十話 ページ10
「何が食べたい?」
何時もは迷うことなく咖哩なのだが、自分だけでないならそういう訳にもいかない。希望を聞こうとAに尋ねると、Aは少しうーん、と顎に手を当てて考えていた。
数秒してから、Aは
「織田作の食べたいものでいいよ。私は今何でもいい気分」
本当に舞い上がっている時は、食べるものも何でも美味しく食べられてしまう気がしてしまう。だからそう答えた。
「咖哩は好きか?」
_____________
そして来たのが、閑散とした場所にひっそり開かれているフリイダムという咖哩屋だった。
店内を見渡しながら織田に続いてAが入店する。
「こんにちは...」
「おっ、織田作ちゃん彼女かい?」
「いや、友人だ」
皆からするとベタな言葉なのかもしれないが、生憎そのような展開に出会ったことがないもので、Aも織田もどうも思わなかった。
只、違ったから否定をしただけ。
「織田作ちゃんは何時ものかい?」
「嗚呼」
「えっ、常連だったの?私どうしようかな」
来たことはあるとは思っていたが、「いつもの」で通じるほど通っていたとは思わなかった。
新事実に戸惑いながらも何時も織田が食べているものの説明を聞く。
辛いものはあまり得意ではないので、甘口にしてもらうことにした。
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みるくてぃー(プロフ) - りーこさん» コメント有難うございます!面白いと言って頂けて光栄です...頑張ります! (2019年10月8日 22時) (レス) id: 7b7340be6b (このIDを非表示/違反報告)
りーこ(プロフ) - コメント失礼します。織田作が出てくる小説を初めて読みましたが面白かったのでこれからも更新頑張ってください。お気に入り登録しておきます。 (2019年10月8日 20時) (レス) id: 84cbb07a27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2019年10月3日 0時