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十五話 ページ15

「上手いな」




突然横から聞こえた声に驚く。横を見ると、今日約束した相手がそこにいた。




「吃驚した.....今日って仕事は休みなの?」


「嗚呼」




私に一言だけ返して、織田作は隣に座った。

織田作は二十歳だが、それよりも大人っぽく見える。余裕があるからだろうか。

同い年なのに私は釣り合わなくて、なんだか気分が落ち込んでしまう。




「私、いつかこんな所で小説書きたいなあ」


「海でか?」


「うん。マフィア辞めて、海が見える家に住んで、そこで小説を書くの」




織田作は私を見てからまた視線を海に戻して、頷く。




「それは捗りそうだな。そこにAもいれば」


「...え?」




何気なく放った織田作の言葉に固まる。

え、え?

聞き間違いかと織田作の方を見るが、本人は私が今どうしてこんなに動揺しているのか判らないと云った様子で首を傾げていた。

無意識とは怖い...天然?天然なの?

横に抱えていたギターを立てて抱き締める。この何とも云えない羞恥心をどうにかしたかった。




「寒いのか?」


「いや...うん、まあちょっと」




そういうことじゃないのだが、まあそう云うことにしておこう。

すると織田作は「ちょっと待ってろ」と云って、何処かにいなくなってしまった。


織田作が去ったのを確認して、項垂れる。私はこれからもあの人とやっていけるだろうか、と先を思いやりながら。

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みるくてぃー(プロフ) - りーこさん» コメント有難うございます!面白いと言って頂けて光栄です...頑張ります! (2019年10月8日 22時) (レス) id: 7b7340be6b (このIDを非表示/違反報告)
りーこ(プロフ) - コメント失礼します。織田作が出てくる小説を初めて読みましたが面白かったのでこれからも更新頑張ってください。お気に入り登録しておきます。 (2019年10月8日 20時) (レス) id: 84cbb07a27 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2019年10月3日 0時

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