放課後。九話 ページ9
距離が近い太宰先輩をどうしても視界から外したくて、下を向く。
私があの子の好きな人と二人きりで帰るなんて、臆病者の私に出来る訳が無かった。
それでも、貴方は__
「大丈夫、罪悪感なんて忘れさせるから」
「そんなこと…」
どうやって、と云おうとしたが、下を向いた私の顔はすっ、と彼の手に救い上げられた。
鳶色の彼の目と私の目がばっちりと交差する。真っ直ぐと此方を見る太宰先輩に唾を飲んでごくりと喉が鳴る。
「それに、障害があった方が楽しいじゃない」
「障害って、」
「私、Aちゃんのこと好きかも」
あの子のことを障害なんて云ったことに少しイラッとして、文句を云おうと睨むと、予想を何度も上回る発言が私の耳に入った。
「…揶揄わないで下さ」
「揶揄ってる様に見える?」
体ごと横にさっと逸らすと、彼が逃がさないように私の目の前の窓に手をついた。
違う方を向くが、其方にも手が塞がった。仕方なく可也背の高い太宰先輩を見上げる。
此処は学校で、然も廊下。何時誰が来るか判らない。
それに窓の先には校庭があって、校庭に生徒がいたら、私達は丸見えだ。
「これで判ってくれた?」
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みるくてぃー(プロフ) - レインさん» 何時も来て頂いて有難うございます!いい話だなんて...嬉しいです。(笑)また新作作ってるので、作ったらまた宜しくお願いしますね! (2019年8月5日 21時) (レス) id: 7b7340be6b (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - 雪菟さん» か、感動して貰えて光栄です!!こちらこそ読んで頂いて有難うございました! (2019年8月5日 21時) (レス) id: 7b7340be6b (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - 完結おめでとうございまずぅぅぅぅ!!!(号泣)めっちゃいい話でした!!!めっちゃ好きになりました!!!!もう、これ、あの、広まれぇぇぇ!!!(うるせぇ) (2019年8月5日 18時) (レス) id: f0b4214c85 (このIDを非表示/違反報告)
雪菟(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても感動するお話をどうもありがとうございます! (2019年8月5日 17時) (レス) id: 93dfc2fd05 (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - レインさん» 新作にも来て頂いて、有難うございます!ストーリーを褒めて頂けるとめっちゃ嬉しいです、、!頑張ります! (2019年7月26日 19時) (レス) id: 7b7340be6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2019年7月26日 8時