放課後。八話 ページ8
だけど太宰先輩はそれをさせてくれなくて、
「私ももう帰るのだけど、一緒に帰らない?」
「…でも」
名前を教えるのと一緒に帰るのでは規模が違う。
これは流石に躊躇って遠慮しようと思ったが、何と云って断ればいいか、先刻の芥川君に掛ける言葉に迷った様に、色々な言葉が頭の中をぐるぐると回る。
そんな私を見ていた太宰先輩は、「…成程ね」と意味深に呟いた。
「あの子でしょ」
太宰先輩は一言、云った。
それでも私には何の事か理解出来た。でもどうして知っているのだろうか。その疑問だけが私の中に残っていた。
「何時も私の事見てるもんね、そうだと思った」
何処か気だるげに云う彼は、女慣れしているとしか思えなかった。女性に慣れているから好意を寄せられていることに驚いたりもしないのだろう。
それだけ自信があるということだ。
「バレなければ平気だよ」
「それは、そうですけど…」
「罪悪感があるから?」
まだ目線を泳がせて迷う私に、太宰先輩はくす、と笑みを零して私の視界に入ってきた。
86人がお気に入り
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みるくてぃー(プロフ) - レインさん» 何時も来て頂いて有難うございます!いい話だなんて...嬉しいです。(笑)また新作作ってるので、作ったらまた宜しくお願いしますね! (2019年8月5日 21時) (レス) id: 7b7340be6b (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - 雪菟さん» か、感動して貰えて光栄です!!こちらこそ読んで頂いて有難うございました! (2019年8月5日 21時) (レス) id: 7b7340be6b (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - 完結おめでとうございまずぅぅぅぅ!!!(号泣)めっちゃいい話でした!!!めっちゃ好きになりました!!!!もう、これ、あの、広まれぇぇぇ!!!(うるせぇ) (2019年8月5日 18時) (レス) id: f0b4214c85 (このIDを非表示/違反報告)
雪菟(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても感動するお話をどうもありがとうございます! (2019年8月5日 17時) (レス) id: 93dfc2fd05 (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - レインさん» 新作にも来て頂いて、有難うございます!ストーリーを褒めて頂けるとめっちゃ嬉しいです、、!頑張ります! (2019年7月26日 19時) (レス) id: 7b7340be6b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みるくてぃー | 作成日時:2019年7月26日 8時