Christmas at the sanctuary!

二人ともアホね！ ページ8

「へやにかえってきたとたん、ねむくなって、ねちゃって、おきたらこどもになってたの！」
ほんとにびっくりとコノハヅキさんは肩をすくめた。

「でも、それならどうしてリーオックさんまで子供になっちゃってるんですか？」

リーハ君は驚いた顔はしているけど、冷静だ。
クレイジーな状況に慣れ過ぎじゃない？

「それはな！」
リーオックさんが元気な声で言った。
「コノハヅキが、おれをたよってきたからだ！」

頼った？「どういう事？」

「あのね、ぼくはこまったから、じょうしにそうだんしようとおもってでんわをかけたんだよ。そしたら、まちがいでんわだとおもわれてあいてにされなかったの」

まぁ、そんなに甲高い声に変わっちゃってたらね……いつもと全然違う声だもんね。

「だから、じょうしとしりあいのリーオックに、ぼくのかわりにでんわしてもらおうとおもったの」
「て、敵同士じゃなかったんですか？」
「しつれいだな！おれは、たすけをもとめてきたこどもをむげにおいかえしたりはしない！」

リーハ君の言葉に、リーオックさんは憤慨して言い返した。

「もちろん、いつものコノハヅキだったらはなしはべつだがな！でも、コノハヅキはこどもになってこまってたんだ！」
「そうそう！廊下でね、『リーオック、こまったよー』っていったら、リーオックはドアをあけてくれたの！」
「そ、そうなんですね……」

リーハ君は幼児二人の勢いにタジタジになっている。
なんだか哀れだわ。

リーオックさんも任侠魂というものなのか、何なのか……。
そんな事なら、いつも仲良くしてくれたら良いのに。


一方、リーオックさんは「コノハヅキがこどもになるなんて、なかなかないことだろ！さいきんおれの所にもちこまれた、おどるにんぎょうの暗号をとくより、よっぽどおもしろい！ちっともたいくつじゃなかった！」と目をキラキラさせて言っている。

はいはい………。

「おれは、すぐにコノハヅキがけんきゅうじょからもってきたくすりのせいぶんをかいせきした！
じっけんどうぐをいっぱいもってるからな！
そしたら、とくにからだにわるいせいぶんははいってなかった！」
「ぼく、ほっとしたよ！」
「でもおれには、なぜおとながこどもになれるのかがどうしてもわからなかった！」

そりゃ、そうでしょうよ………。
それは研究者の仕事じゃない。

「だから、おれものんでみたんだ！」

は？

はいいいいいい？！

ざけんなよ……→←坊やによる説明

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す