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私は1度魔法を解き、ワースの前に座った。
ワース「…何だよ」
貴方「価値のある人間になる…というのはどういうことですか」
ワース「……親父に、認めて貰うためだ。」
貴方「認めて貰った後は、どうするのですか」
この子は
ワース「…どうする、って……」
嗚呼、この子は
私に似ている。
貴方「どうせ認めて貰えないと、心のどこかで諦めていたからその先の目的を、目標を見出すことができないんじゃないのですか。」
私もそうだった。
死んだ妹の他に、両親が同じ兄が1人居たんだ。そいつは私を狙っている隣国の神だった。
隣国に兄が行く前、ワースと同じように比べられ、見下されて育ってきた。
だから、似てる。
だから、私のようにならないように、教えてあげられる。
私は手をワースにかざし、再びヒールをかけた。
貴方「…君たち兄弟は、似ていますね。2人とも不器用です。」
ワース「似てる…って、喧嘩売ってんのかてめぇ!それに、兄……あいつと面識あんのかよ」
貴方「まあ……というより、なんで敵意を向けてこないのですか。」
ワース「あ?ンなの何となく、俺と”似てる”からだよ」
貴方「!……そうですか。」
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作者名:水無月 | 作成日時:2024年2月25日 13時