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神覚者「！？」
貴方「まあ本当に死ぬ訳ではないよ。でも後遺症は残る。だから1人は慎重に選んでね。」
私がそう言うと、張り詰めた空気が少し柔らかくなった気がした。
貴方「さて、次はここまでの経緯だね。長々と話すのも面倒だしざっくりと言うね。」
*
私が元いた世界では広大な宇宙の星1つひとつにそれぞれ”国”があってね、私はその中でも勢力が比較的大きい帝国の幹部だったんだ。
その当時は13歳。3年前だね。
それから色々あって隣国の王に私の力を狙われてしまったから、やむなく1人で国を出たのさ。
でも隣国の奴はしつこくてね。何度も奇襲を仕掛けて来た。半年が経ったとき、刺客からこんなことを言われたんだ。
「お前の国のトップである女帝はお前と異母姉妹だ。」
と。最初は耳を傾けず気絶させようとしたんだけどね。そいつは続けてこう言った。
「だがお前の仲間2人と妹である女帝はもう殺した。」
ってさ。それで焦って国に戻ったら……本当に死んでたんだ。そこで遺書を読んで初めて妹だったことがわかった。
私の腰にある懐中時計は元々その妹が持っていた物でね。戦争にならないようこれだけ持ってまた国を出た。
追われて、撒いて、また追われて、撒いて。
半年続いて埒が明かないと思った私は自分の力を5つのオーブに封印し、そのうちのひとつを除いて別々の異世界の月へと飛ばした。
隣国の奴は私の力が目当てだったからね。
そのひとつはすぐに封印を解いて逃亡用に使った。
それからもう半年経った時、封印された状態で力を酷使した反動で私という魂の器が1部破損してしまった。
それを修復するため私は仕方なく4つのオーブを回収しに逃亡経路を異世界にした。
*
貴方「……で、そのオーブを飛ばした異世界の1つがここだったわけだ。既に3つ、世界を回ったがあと一歩のところでオーブが奪われてしまった。」
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作者名：水無月 | 作成日時：2024年2月25日 13時
