この歌を貴方へ！【マッシュル】 (ページ15)

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ｶｯ！！

力は解放され輝きを増す。独特の浮遊感が心地いい。あー…何ヶ月ぶりかなぁ、

次第に体は浮き上がり取り囲むようにピアノの鍵盤が生成されていく。

貴方「あ〜、久しぶりだ…でも”歌”の方はまだ制限されてるな〜。」

何から弾こうか……うん、あれがいいな！

貴方「歌姫(ディーヴァ)、ーn-buna/夜明けと蛍ー」

〜♬.*ﾟ

久々でも勝手に手が動くようだ。曲はあっという間に終わってしまうのに、まるで永遠の瞬間(とき)を過ごしているように感じる。

時々吹く弱い風が顔にあたって心地いい。

演奏が終われば夜空は輝き、星々もまた綺麗に写った。

魔法を解除すれば浮遊感は消え失せ、また屋根に足を付けた。

ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

貴方「っ…？」

拍手がひとつ、背後から。振り返れば独特の金髪ポニーテールが見えた。

貴方「なんだ…グランツか。」

びっくりさせんなよなほんと。

ライオ「すごいな、ピアノが弾けたのか。」

貴方「まあな。だが、しばしやっていなかったから少し引っかかってしまった。」

やっぱ定期的に弾かないと衰えそうで怖いな〜…

ライオ「聞いたことの無い曲だった。曲名はなんだ？」

貴方「…夜明けと蛍だ。」

ライオ「ふーん…もう一曲ひいてくれないか？」

貴方「別に構わんが…もういいのか？その、メンタルとかは」

ライオ「…そういうことは触れてくれるな」

貴方「あははっ！」

そうしてもう一曲弾いた後、室内に戻ったが結局寝られず普通に寝不足になった。