シュルク・ティレとチョコレート 後編 ページ12
「……嘘だろじょーたろ…」
「嘘じゃねェぜ」
「持ってたなら言ってよ…」
「嘘は言ってねェぞ?俺は『美梦のから渡されて無い』としか言ってねェからな」
「……!?」
確かに美梦は承太郎の鞄に自分のチョコを入れたが承太郎に渡すことはしていない。…してやられた…。そう思うがときすでに遅し、もうチョコは承太郎の手に渡っている。もう恥も何もないと自分を奮い起たせる
「…じょーたろっ!そ、その箱貸して…!」
「…まぁいいぜ、何するんだ?」
承太郎の言葉に返事をせずに箱を開けて生チョコを手に取り自身の口にくわえて承太郎を見上げる、その顔は真っ赤で瞳は涙で潤んでいた。承太郎は思わずナニかが崩れそうだったが持ちこたえる
「……お前…いや、なんでもねェ…」
「?」
いろんなものを誤魔化すように承太郎は美梦の頬に手を沿えて勢いよく食らった
「……も、もうこんなことしない…///」
「俺は嬉しかったがな」
ううう…と真っ赤になって項垂れる美梦は今、承太郎の腕の中にいる。美梦は恥ずかしさで瀕死レベルにぐったりしてるが承太郎はものスゴく上機嫌となっていた
「…そういえば美梦」
「…なんでしょうか…」
美梦の耳に何事か小声で言うと美梦の顔はさらに赤くなり承太郎へと倒れ込む。
「(平和に過ごせる訳なかったなー…)」
後日、承太郎に渡されたチョコは美梦が大丈夫そうなものと駄目そうなものに分けたうえで大丈夫そうなものをチョコフォンデュにして仲良く食べたそうな
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作者名:瑠璃眼空狐 | 作成日時:2018年1月14日 17時