過保護 ページ2
CYside
大切な人を失うのは苦しいことだ。
だけど、世の中には苦しみから逃れるために
極端な選択をすることもある。
今自分は、
自分の苦しみから逃れるために
目の前の苦しんでいるひとりの人間の
''楽''への道を阻んだ。
何を以てして正解と言えるのかはわからないけど
人の真意というものは心の奥底にしまってあるものだから。
それを他人が理解するのは難しいことだ。
本人でさへわかっていないことだってある。
Aの真意もまた
嘴る事実とは異なるものだった。
「チャニョル、、ありがとう、」
CY「、、、うん、」
抱きしめるAの心臓の鼓動が伝わる。
CY「よかった。」
「ふぇ、、くしゅんっ、、」
CY「あ、！」
「さむい、、へへ」
ぺた、と肩に触れるとひんやりとしていた。
CY「ごめっ、！、服」
「着替えてくるね」
立ち上がったAはリビングの方へよろよろと歩いていった。
その後ろ姿はかなり痩せていて
眉間にシワが寄った。
「チャニョルー、」
パチっとリビング灯りがつき俺を呼ぶ声。
「呑む？」
ビールの缶を両手ににこりとするA
CY「はあぁ、、そりゃ呑むでしょ！」
安心するその笑顔にビールを受け取った。
CY「っと、その前に髪乾かせ風邪ひくから」
「ええー、めんどくさ」
CY「だめ、もう乾かしてあげるからドライヤーちょーだい」
「ふふふ、過保護だな〜」
CY「俺は心配なんだ！」
ヘラヘラと笑いながら洗面所に戻るA
俺は''A''が心配なんだ。
CY「あっ！爪切りも持ってこい！伸び伸びのきってやるから！」
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作者名：ちょゆり | 作成日時：2020年11月24日 11時
