番外編�� ページ35
na「ねぇねぇA」
午後の歴史学の授業中、隣から小さな声で話しかけられた。
歴史学はおじいちゃん先生が教えてくれていて、穏やかな声と難しい話、そして満腹感と午後の暖かな日差しによりクラスの半分ほどは睡魔に勝てなかったのか、顔が下に向いてしまっている。
周りがこんな状態なのに特に何も言ってこないし、後ろの席なので小声でなら少しくらい話しても大丈夫かと声のする方を向く。
『なに？』
na「Aってさ、料理できるの？」
料理？なぜそんなことを聞くんだろう。まさかさっき昼食を食べたばかりなのに、もうお腹が空いてしまったのだろうか。
『まぁ、ある程度はできると思うよ』
入学する前までは、家で母の料理の手伝いをよくしていた。最初は味見係に任命され、大きくなるにつれ食器の用意、洗い物、下処理、味付けといったように、母と並んで出来ることが増えていくのが嬉しかった私は、料理の手伝いには殊更協力的だったように思う。
na「じゃあさ、俺にお菓子作ってくれない？」
急な爆弾発言。
『えっ！？いや、無理無理無理無理！だめだよ王子様がそんなホイホイ食べちゃ！』
na「A、しーっ！しーっ！」
なかむくんの言葉と指を口元に持っていくジェスチャーを見て、慌てて口を塞ぐ。
ちらっと先生を見るが、おじいちゃんなだけあって耳が遠いのか、今の中々な声量でも気づかれていないようだった。
ふぅ、と一息ついてから、なかむくんと目を見合わせる。
na「よかった〜気づかれてないっぽいね。あ、それでどう？作ってくれる？もしAが良ければだけど、俺食べてみたい！」
『いや、だからさっきも言ったけど、人の作ったものそんなに簡単に食べない方が良いんじゃない…？』
na「もちろん親しくない人のは食べないよ。でもAはそんなことしないでしょ？」
まさか私が自分に何かをするなんて考えてもいないような瞳で見つめてくる。
『……しょうがないなぁ。でも、なかむくんが普段食べてるものよりはずっと劣ると思うからね？』
na「そんなの分かんないよ！……でもやった、作ってくれるの嬉しい。約束だよ？」
『うん』
そう言って、私はなかむくんが差し出してきた小指に自身の小指を絡めた。
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紫築(プロフ) - Mentaikoさん» うわー誰だそれ！ご指摘ありがとうございます、助かります…！ (2023年2月2日 7時) (
レス) id: bcd78cf19c (このIDを非表示/違反報告)
Mentaiko(プロフ) - あの.....番外編�い里箸海蹇�[描いてあったのはスタイルくんの似顔絵]になってますよ...！ (2023年2月2日 6時) (レス) @page38 id: da99e2fb00 (このIDを非表示/違反報告)
紫築(プロフ) - 雫さん» ありがとうございます！気長に待っていて下さると嬉しいです🥰 (2023年1月27日 22時) (レス) id: bcd78cf19c (このIDを非表示/違反報告)
雫 - ぬぅうわあああ、むっちゃ続き気になります! 面白いです🤣 (2023年1月27日 20時) (レス) @page29 id: fbda915cf9 (このIDを非表示/違反報告)
紫築(プロフ) - カナさん» コメントありがとうございます…！最近忙しくてあまり更新できず申し訳ないです…！構成がまとまり次第、少しずつ書いていこうと思います…！！ (2022年10月11日 23時) (レス) id: bcd78cf19c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫築 | 作成日時：2022年9月16日 2時
