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5【スライムの。5】 ページ6

…………びっくりした。

急に現れるなんて…。何あの薄青色のぷよぷよした物体。

あまりに驚きすぎて、声がでなかった。
これは…幸いしたのか、なんなのか。

薄青色の物体は、人の頭ぐらいのサイズはある。もしかしたらそれよりも大きいかもしれない。

ほんの少しだけそこをぷよよっと漂うと、今度はズババババァァァ!っと音を出して、湖の先に進み始めた。え、めちゃくちゃ速い。

私の身体は、しゃがみ込んだ体制のまま固まっている。

一瞬の出来事とはまさにこの事。
驚いて固まった身体は、強ばって痛い。今にでもピキピキ音を立てそう。

まぁ時間が立てば痛みはなくなるよ、うん。


…それより、どうしよう。
初めて生き物(?)っぽいのに出会った。しかも、出会ってすぐどっか行った。

それはつまり…敵意というか、まあそんなものが、あの薄青色の物体にはないってことだろう。
もしかしたら私に気づかなかっただけかもしれないけれど。
少なくとも大丈夫そうだと、私は思った。


人間ではないから、会話とかは出来ないだろう。

…いや、人間ではないから(・・・・・・・・)、会話できるかもしれない。

私は何故か、そんなことを思いついた。

会話が出来れば、例えばこの洞窟から抜け出す方法を教えて貰える、なんてことができるかもしれない。


…どうしよう。

ここに来るのも賭けだったけれど、薄青色の物体(アレ)を追うのも賭けになる気しかしない。

第一、安全なんて保証はないじゃないか。


…いや、この場所にいてもそれは同じか。
マジか。何なんだこの選択肢は。




……仕方がない。実際、この洞窟は少しじめっとしていて、長く居たいとは思えなかった。
だから、まぁ、一言で言えば追いかけることにした。

水を両の手のひらですくうと、躊躇いもせずゴクッと飲み干し、急いで駆け出す。

岸辺を沿うようにして、足音も気にせず、ただ走る。

結構離れたはずなのに、遠くで水飛沫がきらきら光るのが見える。
そして、それに比例するように、ズバババァァア!と大きな水音が聞こえる。

あんな水音に比べたら、私の足音なんて、きっと気にならなくなる。そう思って、私はただただ、駆けた。



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やっと出会えました⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝⋆*
…いや、これ出会えたのかな?
すれ違ってませんかね??

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ミナ(プロフ) - 夢見る雀さん» ありがとうございます(´;ω;`)そう言っていただけるなんて感激です!頑張ります!!(´TωT`) (2019年10月14日 21時) (レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
夢見る雀(プロフ) - この小説めちゃくちゃ好きです!更新頑張ってください! (2019年9月27日 5時) (レス) id: fa272da316 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - 3626 5503 63さん» ありがとうございます!(´;ω;`)ゆったり更新ですが、がんばります! (2019年8月21日 1時) (レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - かぐやさん» そうですよね!アニメ2期も楽しみです(*^^*) (2019年8月21日 1時) (レス) id: 13cdda6338 (このIDを非表示/違反報告)
3626 5503 63 - 更新大変かもしれないけど 頑張って下さい! (2019年8月13日 10時) (レス) id: 878066c85e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミナ | 作成日時:2019年6月29日 0時

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