占ツクに宗教が出来上がったらしい(熄滅)

そのころ 18 ページ17

私はAさんのボードに赴き、パクリ騒動当時のことを洗いざらい打ち明けた。これを見たAさんはどんな反応をするのだろうかと、不安は当然あった。

しかしそれは杞憂だった。

暫くの後Aさんから来た返信は、全てが私への感謝の内容だった。


『パクリ騒動の時、ホムペで作者Aさんが正論を言ってくださったことには間違いないです。あのホムペで本当に励まされたんです』

『私の味方をしてくださり、本当にありがとうございます。感謝しきれません』

『私もファンの1人として、作者Aさんを尊敬しています』



『作者Aさんに出会えて良かった！』



−−パソコン画面が挟む、顔の見えない世界は怖い。この一連の騒動で、その脅威は身に染みて感じさせられた。

でも同時に……素敵な出会いだってあるものだ。

Aさんが実際にどんな人なのかは知らないし、知ることもない。でも私は紛れもないネットで、占ツクで知り合えたこの「Aさん」というユーザーを心から尊敬することが出来た。

もし私がこの騒動に関わっていなかったなら、てんしにただ苛付くだけで、占ツクに失望していてもおかしくはなかっただろう。もしかしたら雰囲気に流され、晒し上げスレで中傷に走ることも有り得たかもしれないと思うとゾッとする。

てんしは今でも嫌い。てんしこそAさんの作品をパクった疑惑も晴れないし、もし本当にあれが偶然で無かったなら、それなりには怒る。

でも今私は、てんしを見下すとか蹴落としてやろうとか、そういう気持ちでもなかった。

私は占ツクが好きだ。
楽しく活動して、評価に喜んで。それなりの人気作者へと成長して。

そして尊敬出来る作者さんにも出会え、その人から影響を受けたりして。

−−今、改めて色々な気持ちを思い返すことが出来た。
Aさんから寄せられた返信の文字をしみじみと眺め、深呼吸をする。

まずは目先の問題、Aさんの件に出来る限りの力を尽くそう。
そしてその後は、占いツクールの平和を取り戻すために、出来ることをやりたい。


私はAさんに更なる返信を宛てた後、通知の積もる占ツクへと戻っていった。

晒し上げスレや私のホムペにより、風向きは少しずつ変わってきたのではないだろうか。

ならばもう一押し。

このパクリ騒動の帰結のビジョンは、正直てんしとAさんの和解という形でしか見えない。寧ろそれが理想的な終息だと言うのならば……。

ならば、私が出来ることは、一つしかない。

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どうでもいい裏設定

後輩Aは可愛い。でも性格がきつめ

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