たすけ 1 ページ12
放課後。
私と女子Bちゃんは「何かあったら電話する」という旨の約束だけして急ぎ足に別れ、私は息切れを繰り返しながらも家に帰り着いた。
誰もいないリビングで、鞄も下ろさずに即座にパソコンを起動。その間に私は今までのことを思い返し、ありとあらゆる嫌な想像をしてしまった。
しかし事態は、思いもよらぬ方向になっていた。
なんと晒し上げスレでは、私を擁護する書き込みの流れが出来ていたのだ。その中には、私がパクリをしていないという証言のような書き込みまで……。
「何で、一体どうして急に……」
それらの書き込みが始まった時刻を見ると、午前11時頃？……間違いない、交流授業の最中だ。きっと後輩Aちゃんが見ていたのも、このスレの流れだったんだ！
しかし、わからない。1つだけならまだしも、私を擁護する書き込みが、いくつもこんな時間帯に流れるなんて。一体何が？
突然の擁護にただ呆然とする中で、女子Bちゃんから電話がかかってきた。
何やらスレを見て興奮と混乱が混じった様子で、「なんで一体こんな流れが！？とにかく電話越しじゃヤバい！直接話したい！」と言ってきたので、落ち合い私の家へと来てもらった。
「もう、もう一体何が起きているのかと思えば……めちゃくちゃAちゃん側な書き込みが増えてて、もうほんとびっくりしちゃって……拍子抜け……」
そう言いながら女子Bちゃんは出されたお茶を飲んで、息をついた。
「でも、何でいきなりこんな書き込みが増えたんだろう……」
私はせわしなくマウスを動かしながら、ちらりと後ろのテーブルにいる女子Bちゃんに目線を送った。
女子Bちゃんは椅子をこちらに移動させてきて、私と一緒にパソコンを覗き込む。
「でもこれはチャンスじゃない？私も帰ったらこの流れに乗って書き込みするよ！」
ちょっと流れが出来てしまえば、皆簡単に流されてしまうものなんだろうからね、と女子Bちゃんは言った。
私も本当にそう思った。
閲覧者Aさんに乗せられて騒動が再熱し、次から次へと私は叩かれた。そうして今は、数人の流れに影響され私の擁護が増え始めている。
簡単な、ことなのかもしれない。
そしてそれが文章として目に見えて残されてしまう、それがネットなのかもしれない。
どうでもいい裏設定
後輩Aは可愛い。でも性格がきつめ
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nasiremon(プロフ) - 現実とサイトの中での繋がりに深く考えさせていただきました。てんしさんに対し、私の考えを話したいと思いました。気持ちは、すごくわかるんです。私も一作者としてここにいるので。更新頑張って下さい！！ (2020年8月3日 2時) (
レス) id: fa0cba8ed9 (このIDを非表示/違反報告)
如月羅夢(プロフ) - 各人物の心情が丁寧にかいてあり、とても感動しました。とても素晴らしく素敵な作品ですね！ 登場人物達のキャラも確立しており、スラスラと読めてしまいました。更新停止なのは悲しいですが、気長に更新されるのを待ってます！ (2020年8月2日 10時) (レス) id: 3455aa0540 (このIDを非表示/違反報告)
洩矢 - 翔べないペンギンさん» 個人的にこれで終わりだと思うけど…（お話的に） (2020年7月31日 7時) (レス) id: d012a94347 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - え、ここで終わりですか……。非常に続きが気になります。3年も前のためもしかしたら別の所に移られているかもしれませんが続きを書いていただけたら嬉しいです。様々な人間模様にとても心を動かされました。とても素敵で最高の作品です。続きをどうか願っています。 (2020年7月25日 19時) (レス) id: 8712fe91c0 (このIDを非表示/違反報告)
モノクロ(プロフ) - 面白いです。更新頑張ってください! (2017年6月14日 23時) (レス) id: a0107e4e1a (このIDを非表示/違反報告)
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