ユンギさんの猫２ (ページ34)

今日:8 hit、昨日:4 hit、合計:641,324 hit

77 ページ34

Aside

BTSのみんなはステージに行ってしまった。

でも今はノアオンニがいるから、1人じゃない。

NO「幸せそうだね、A。」

「うん、すっごく。ノアオンニは？」

NO「もちろん私も幸せ、ワナワンに囲まれて。」

ノアは猫の時から私をいつも守ってくれていた。

双子だけどノアが少し先に生まれたからオンニ。

強くて優しくて美しい双子の姉。

こうやって人間になってからも

出会えたことがすごく凄く嬉しい。

NO「猫のとき、ワナワンに拾われる前、私....ご主人様から捨てられたんだ。」

「えっ」

突然、ノアオンニの綺麗な目が曇った。

すごく悲しそうな表情。

無意識にノアオンニの手を握っていた。

NO「ダンボールに入れられてね。そんな私を拾ってくれたのはダニエルだった。」

「ダニエルさん...」

NO「うん、それでワナワンに飼われることになったんだけど、.....ダニエルが鼻にポッポしてくれて、そのあと一緒に寝たら、次の日人間になってた。」

「私も、私も全く同じだよ、オンニ。」

なんでこうも同じ人生を歩んでいるのかな。

不思議になるくらい全部一緒だった。

NO「SUGAさんでしょ、Aにポッポしてくれたの。」

「なんでわかったの(笑)」

NO「なんとなく～(笑)」

やっぱりオンニには敵わないな(笑)

NO「ねぇ、今でも猫に戻ったりする？」

「いや、最近はユンギさんがポッポしてくれないから戻らないかな～」

NO「残酷な話するけど、猫の方が人間より先に死ぬのは、分かってるよね？」

「.............うん。」

それが私たち猫の宿命だと思う。

動物は人間より長く生きられない。

それはよく分かってる、歳をとるのだって早い。

NO「でも私はもうポッポされても猫に戻らないんだ。」

「なんで？」

NO「本当の愛を掴んだからだよ。」

「本当の愛....」

話を聞くと、ノアオンニは自分を拾ってくれた

ダニエルさんのことが好きだと気づいたんだと。

そんなダニエルさんからも好きだと告白され、

キスをしたと。

NO「もし自分の好きな人と両思いになって、キスができなかったら、Aは猫の時と同じように歳をとって、BTSより先に........」

「っ、」

自分の寿命のことを忘れていた。

急に現実を突きつけられた気がして

心が張り裂けそうになった。