14. ページ14
Kim SeokJin side
車の中での出来事がずっと頭の中をフラッシュバックして、帰ってからは仕事に全然集中できなかった。
おかげでいつのまにか午前1時になってしまっていて。
ふと眠気が襲ってきて、僕はゆっくり目を閉じた。
.
自室の扉が開いた音でハッと目を覚ました。
ナムかテヒョン?と思ったけど「ソクジンさん…?」というか細い声で、扉を開けた人はAだと気付き、ぶわっと汗が噴き出る。
え、どうする?起きる?いや起きてどうするんだよ。
何話すの?つかなんでAこんな時間まで起きてんの!?
ぐるぐると考えているうちにAは「失礼します…」と部屋に入ってきて、僕は起きるタイミングを完全に逃した。
「ソクジ……あ、」
JN「……」
目をつぶった僕を見て寝ていると確認した。
うっすら、本当にうっすら目を開けると、パタパタと部屋を出るAの姿が見えて。戻っちゃうのか…と少しがっかりしてるとまた足音が聞こえてきた。
反射でもう一度目を瞑る。
「…いつもお仕事お疲れ様です」
ふわっと肩にかけられた毛布。
わざわざ取りに行ったの?僕のベットにも毛布あるのに?
そう考えたらキュンと僕の心臓になにかが突き刺さった。
「……酷い隈、」
ぼそりと呟いて僕の目元をなぞろうとするけどすぐに引っ込めた。
「…私が、私なんかが婚約者でごめんなさい。いつもいつも迷惑かけて、嫌な思いさせてごめんなさい。仕事で足引っ張っちゃってごめんなさい……」
JN「……」
ぱた、と、僕の頰の上に生暖かい涙が落ちた。
ごめんなさいごめんなさいと繰り返しながら、だんだん嗚咽が酷くなって、何度も僕の顔に雫が落ちる。
「私なんかよりもっといい人がいるのにっ、…私なんかであなたの人生めちゃくちゃにして、本当に、ごめんなさいっ……」
ヒックヒックと泣きながら出ていき、パタンと扉が閉じた。
最初から最後まで彼女はごめんなさいとしか言わなかった。
そうさせているのは僕だと思うと胸がぎゅぅっと痛くなる。
頰に落ちた彼女の涙をそっと撫で、ぐっと手を握った。
可愛すぎるAが悪いとか、そんな理不尽な言い訳つけて逃げるのはもうやめる。ちゃんと向かい合って話して、彼女を幸せにしてあげないとダメなんだ。
僕が、彼女を幸せにする。
.
.
…こんな僕の考えは、どれくらい浅はかだったのだろうか。
.
1466人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サラン(プロフ) - みんしうさん» じゃあ宣伝させて頂きます!! (2019年2月25日 7時) (レス) id: 0b6d5118e4 (このIDを非表示/違反報告)
みんしう(プロフ) - 名無し54081号さん» 遅くなってすみません!お暇な時にぜひ読んでみてください (2019年2月23日 19時) (レス) id: f1dc7e6a91 (このIDを非表示/違反報告)
みんしう(プロフ) - ハヌルさん» 初めまして!続編作りました〜(*´∀`) ふっふ、激裏ではないですが微裏入れますよ!( 楽しみにしててください!笑 (2019年2月23日 19時) (レス) id: f1dc7e6a91 (このIDを非表示/違反報告)
みんしう(プロフ) - サランさん» 初めまして!せ、宣伝!?ありがとうございます嬉しいです!笑 全然大丈夫ですよ!私が語彙力の神だったらこの世界は神だらけです笑 (2019年2月23日 19時) (レス) id: f1dc7e6a91 (このIDを非表示/違反報告)
みんしう(プロフ) - くーさん» 遅くなってすみません!お暇な時にぜひ読んでみてください (2019年2月23日 19時) (レス) id: f1dc7e6a91 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みんしう | 作成日時:2019年2月15日 21時