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「…すみません先輩、私ちょっとこれ届けてきます」
NJ「え、まじで?」
「はい。…どうせあいつ授業来ないだろうし!?」
NJ「そ、そっか」
超大きなため息をつきながらいうと「わ、分かった」と苦笑いで送り出してくれた。
ピアスを拾って廊下に出る。
キムテヒョンは既に階段を降りようとしてるところで、見失う前にとダッシュで駆け寄った。
「キムテヒョン!」
TH「は?」
「ぎゃっ!!」
ようやく追いついたと思って力が抜けたのか、目の前で思いっきりコケてしまった。
ジンジンする足。
高2になってなお転けるという恥ずかしさ。
そしてなによりそれをキムテヒョンに見られたという屈辱。
ここまで来たらもう泣いてもいいと思う私。
TH「……」
「……」
TH「…はよ起きろよ」
「……ごめんなさい」
いっそのこと大笑いして欲しかった。
どうしてこんな時にまで私に冷たいんだ、お前ほんとに王子様か?実はエキストラなんじゃねーの?
そう思いながら立ち上がって「これ落としたでしょ」と手に握っていたピアスを差し出す。
キムテヒョンは無言で自分の耳を触って無言で私の手からピアスを奪った。
お礼なんて言われるはずないって分かってはいたけどここまで来ると逆に開き直る。
むしろこれは私からアタックをしろって言うサインなんじゃないかって思えてきた。
「…ねえ」
TH「……」
「今日はちゃんと授業出てよ?いちいちあんたのプリント纏めるの面倒なの」
TH「…あ?んなゴミ捨てとけよ」
「ゴミじゃないわよ。あんた来年から受験生だよ?大丈夫なわけ?」
TH「別に大学なんて行かねーし」
「大学行かなくても就職しなきゃダメでしょ」
TH「あーもううるせぇババア。邪魔、どっか行け」
「ば、ババア!?」
声を上げるとまたうるせぇって言われた。
ババアは酷い。高2にババアは酷すぎる。
「ババア……」
TH「昨日のお前はババアだった」
「昨日?」
TH「赤いティント付けてただろ。お前は赤よりオレンジの方が似合う」
「…え?」
TH「赤だと30くらいに見えるってことだよブス。付けるなら自分に似合ったやつ付けろ」
「え、ちょ、!」
そのまま足早に去ってしまった。
私、赤いティントなんて放課後しか付けてない。
まさかとは思ったけど、昨日ベンチで寝ちゃった時にかけられてたあのパーカーって。
「え、キムテヒョンの…!?」
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みんしう(プロフ) - PRINさん» 完全お先真っ暗なお話なんですねこのお話(*゚∀゚*)落ちが全く見えないww 亀更新頑張ります! (2019年3月30日 10時) (レス) id: f1dc7e6a91 (このIDを非表示/違反報告)
PRIN(プロフ) - 待ってください。お話の展開最高すぎてすき過ぎてやばいっす。私もこのゲーム欲しいですw。更新楽しみにしてます!!頑張ってください (2019年3月24日 15時) (レス) id: 05bfb87d4c (このIDを非表示/違反報告)
みんしう(プロフ) - あやテテさん» 怖い不良のテテが書きたかったんです。笑 更新とろくてごめんなさい!m(_ _)m 追いかけて届ける了解です (2019年3月22日 14時) (レス) id: f1dc7e6a91 (このIDを非表示/違反報告)
みんしう(プロフ) - 花撫さん» 了解です(*゚∀゚*) (2019年3月22日 14時) (レス) id: f1dc7e6a91 (このIDを非表示/違反報告)
みんしう(プロフ) - モモさん» 了解です! (2019年3月22日 14時) (レス) id: f1dc7e6a91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みんしう | 作成日時:2019年1月13日 19時