恋愛シミュレーション

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JK「あっ部長もお疲れ様です！」

「えっ、だ、誰っ…誰……！？」





まるで部長をオマケのように扱うイケメンが突然現れて私に飛びついた。

部長も部長で普通に「ジョングクくんお疲れ〜」と手を振る。


えっジョングクくんって誰？


突然のイケメンフェイスのドアップに若干ビビりながら「部長これ誰！？助けて！？え！？」と手を伸ばしたが「何言ってんの」とあっけなく見捨てられた。





JK「A先輩存在を忘れるのは酷すぎますよ！」

「へっ！？な、なん…ぎゃああ！！」





「俺寂しい…」と、その可愛いうさぎフェイスからは想像できない力でむぎゅっと抱きつかれた。

悲鳴をあげる私を見て「可愛い〜♡」と頰をつつく。

いきなりのイケメン。いきなりのハグ。いきなりの頰突き。いきなりの可愛い。

なんとなく察することができた。





《【 王子様リスト 】に【 チョンジョングク 】が追加されました》

「や、やっぱり…」

JK「先輩何見てるのー？」

「ぎゃあー！！ちっ近い近い近い近い！！」





ずいっと顔を近づけてきて、思わずぞっと鳥肌が立つ。


私イケメンに耐久性ないんだよ。

一定距離保たないと本当に死ぬんだよ。こいつ近い。





「部長助けて！やだ！こいつ本当に近い！無理！！」

JK「部長〜！俺A先輩と校内回ってきますねー！」

「嘘でしょ！？ねぇ待っ…離し……いやああ！！」





軽々と私を肩に担いでカメラを逆の肩に引っ掛けて部室を出てしまった。

部長には見捨てられ、その他の先輩方には「またやってる…」という目を向けられ、なんなら廊下を走る運動部にまで「またこいつらか」と呟かれていた。


そんなに有名なのか私とこいつは。


階段の前まで来てようやく下ろしてもらえた。

「い、いきなりなにすんのよ！」と精一杯睨むと「あはは、こわーい」と頰をつつく。ふざけんな。





「私もう今日の分撮ったから帰る！」

JK「俺はまだ撮ってませんよ」

「私は撮ったの！遅れたあんたが悪いんでしょ！」

JK「でも俺、先輩が忘れてた生徒会の資料まとめてたから遅くなったんですよ？」

「……生徒会！？」





こんなふざけた奴が生徒会？ありえないでしょ。


そう言い張ると「…俺、先輩の為に頑張って生徒会入ったのに」と顔を歪めた。

黙ってしまった彼にやばいと思って咄嗟に謝るけど彼は口を噤んだまま。


……え、これ私が悪いのか？






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