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A「いてて……これまた派手に転んだね…」
良太郎に巻き込まれて転がり転んだA。
良太郎は痛すぎるのかしばらく目を閉じて痛そうにしていた。
A「良太郎ありがとう、庇ってくれて」
良太郎「いや…これ、庇えてなくない？」
A「でも良太郎が私の事抱きしめたまま転がってくれたからあんまり私は怪我ないんだよ」
良太郎「え…？抱き…」
Aの発言でやっと現状が理解出来た良太郎
良太郎「ご、ごめん！！」
ぎゅっと抱きしめてたAをぱっと離して
痛みなんか忘れて立ち上がった。
良太郎「ほんと…ごめん」
A「ううん」
手を差し伸べると
Aは特に怒るわけでもなく、
照れるわけでもなく
ただ良太郎の手を一瞬だけ見つめて
ゆっくりその手を掴んだ。
A「怪我、平気？」
小さい子が転んだ時に母親がするように
良太郎の制服をぱんぱんと払った。
良太郎「まぁ慣れてしまったし」
A「慣れちゃいけないけどね」
A「とりあえず…絆創膏貼ってこうよ血が出てるし」
ポケットからハンカチを出して
良太郎の頬に当てた。
ふわふわと花の匂いがした。
A「くしゅんっ」
絆創膏を貼ろうと思ったAは
寒くてくしゃみが止まらなかった。
A「うー、寒い寒い、早く帰ろ」
良太郎「ま、待って！」
頬を赤くしたAが
良太郎の声に振り向いた。
良太郎「寒いんでしょ…？」
A「うん、だから帰ろう」
良太郎「マフラーまた僕にあげたからないの？」
A「平気だよ、ちゃんと買おうと思ってたから」
穏やかな話し方は
姉である愛理に似ていた。
血は繋がってないのだが…。
良太郎「平気じゃないよ」
そうぽつりと呟くように言葉を零すと
少し前にいるAと向き合った。
すると自分の巻いていたマフラーを外し始めた。
A「良太郎いいよ、それじゃ良太郎が…」
良太郎「Aスカートでしょ？僕は別にそうでもないけど、見てて寒そうだし」
ふわっとAの首にマフラーを巻いた。
長くて口元まで届いてしまう。
良太郎「さっきくしゃみしてたし」
A「あ…ありがとう」
首に巻かれたマフラーは
とても暖かかった。
Aはほんの少し顔を赤くして良太郎のことを見るが、彼は全然気が付かない。
この時は知るはずもなかった
この先2人がもっとすごい事に巻き込まれることになるなんて─。
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ちあ(プロフ) - 横峯俊さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！ (2019年12月8日 21時) (
レス) id: ea1ceb8449 (このIDを非表示/違反報告)
横峯俊(プロフ) - 初見です！こんなに電王の本編を丁寧になぞってある作品初めて見ました！シリーズ通して応援させていただきます！ (2019年12月8日 19時) (レス) id: c8474ba40d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちあ x他1人 | 作成日時：2019年10月19日 11時
