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『あぁ、憑いてるぜ…この俺が』
良太郎が独り言を言った瞬間
誰もいないはずなのに返事が返ってきた。
しかも…憑いてると。
良太郎「え！？」
動揺した良太郎は物に突っ込んで自転車をぶっ倒して道に転がり落ちた。
良太郎「なに…今の……」
誰もいないはずなのに、でも今間違いなく
誰かの声がしたのだ。
空耳ではない。
そうこうしてる間にも不良に追いつかれてしまった
男「鬼ごっこはやめようぜ」
男「なぁ、テツオの大事なものなんだよ、返してくれない？」
道端に座り込んだまま
さっきの謎の声が気になるとこだが
ここは勇気をだして不良にちゃんと聞くしかない。
良太郎「キーホルダーってどんな？」
男「鈴が着いたやつだよ、知ってんだろ？」
男がキーホルダーの特徴を口にした瞬間
良太郎は思い出した。
確かにあの時あの不良が持っていたストラップには鈴がついていて、歩く度にチャリンチャリンと音がしていたことを─。
良太郎「あ…」
男「やっぱり知ってんだな」
何を勘違いしたのか不良達は地面に座り込んで丸腰の状態の良太郎にものすごい形相で迫った。
良太郎「持ってるのは知ってるけど…でも…」
次の瞬間
良太郎の頬に鈍い痛みが走る。
その痛みはもう、慣れていたようなものだった。
男「思い出した？」
殴られた。
男は愛想笑いを浮かべながら笑顔で殴った拳を見せつけるようにしながら喋った。
とことん、運がない。
良太郎は首を振った。
声が出なかった。
なんで自分はこんなに運が悪くて、不甲斐ないのだろうと何度思ったことだろう。
もう慣れたことだと周りの人にも言ってきたし、自分にも嫌というほど言い聞かせてきた。
でも痛いものはやっぱり痛い。
間髪入れずにまた男に殴られた。
男「お前が拾ったってやつがいるんだよ！！！」
3対1
どう考えたって無理だ。
良太郎「違う、僕が拾ったのは…！！」
何度も何度もそれは誤解だと言おうとした
でも言おうとする度に蹴られ、殴られ
話を一向に聞こうとしない。
きっと話したところで彼らの耳には届かない。
痛みに耐えながらも良太郎は文句1つ言わなかったどころか
痛い、と声すら出さなかった。
ひたすら耐えた。我慢した。
良太郎(ああ…これ、もしかして死ぬのかな…ごめん、姉さん、A)
今まで散々な目に遭ってきたが
死を覚悟したことはない
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ちあ(プロフ) - 横峯俊さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！ (2019年12月8日 21時) (
レス) id: ea1ceb8449 (このIDを非表示/違反報告)
横峯俊(プロフ) - 初見です！こんなに電王の本編を丁寧になぞってある作品初めて見ました！シリーズ通して応援させていただきます！ (2019年12月8日 19時) (レス) id: c8474ba40d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちあ x他1人 | 作成日時：2019年10月19日 11時
