勝生勇利を見守り隊。 (ページ6)

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第3滑走ページ6

「Aちゃん、僕長谷津に戻るね」

『置いて行かないで、待って、私も戻る。』

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そんなわけで故郷の長谷津に帰ってきたけだけど。

やっぱり “ あの娘 ” は僕のそばにいる。

「げっ、なに、これ………」

『んー！長旅お疲れ様でした～って、どうしたの勇利？』

駅の辺り一面に僕のポスター。

そんな僕の気も知らないで彼女は

『勇利有名人だね～！でも1番近くで見てるのは私だもん』

と、口を尖らせながらふんっと言う。

こんなの恥ずかしすぎるよ…

「ゆーりー！！！！！」

「え、ミナコ先生！？」

“あれ勇利じゃなかと？”

“ほんなこつ勇利ばい”

ぼちぼち聞こえる地元民の声。そうです、特別強化選手の勝生勇利です。グランプリファイナルも全日本選手権もボロ負けの。

『勇利、大丈夫だから』

僕の心を読んだかのように素晴らしいタイミングで声を掛けてくれるAちゃん。

ちゃんと周りのことが見えているんだと改めて実感する。

『ひーろーこーさーん！！！！勇利が帰りましたよ～！！！』

「あらあらAちゃん！
ミナコ先輩お迎え行ってくれてありがとね。勇利もAちゃんもおかえり」

『「たいだま」！』

　

ようやく安心できる場所に帰って来れた。

ヴィッちゃん、会いたかったよ…。

「てか、駅で会った時から思ってたんだけどあんたその腹なに？」

「あっ、えーっと、これはその…」

勝生勇利、帰ってきても安心できませんでした。