【WT】宝石たちが輝くように

7話 ページ9

みなさん、この世の中には『テスト』というものがあるのです。
　普通ならば勉強したりなんなりするとは思うのですが、一切勉強をしなかった私にはもうさっぱり。

　分かんねー。もう諦めよっかなー。

　そんなことをぼんやり考えながら、視線をシャークんの方へ移す。
　あいつはちゃんと勉強してたし、至って真面目に解いているようだった。
　対してスマイルは、勉強はしていないはずなのに意外とスラスラ解いている……？
　……いや、あれは適当こいてるだけなのでは？

　早く終われー！と、そんなことを願いながら、私はまた紙に向き直るのであった。




『ダメだ、終わりだ』

sh「だから言ったってのに」

『いや！スマイルだって勉強してなかったし！』

sm「だから俺は……」

『あーはいはい！！ご自慢の哲学はもう十分ですから！！』


　何か言いたげなスマイルを制して、私は頭を両手で抱えた。
　どうしよう、本当にテストできなかった。やべー。
　これで赤点とかとった暁にはもう、どうやって勉強しろって言うんだ……。私勉強とか出来ないんだぞ。


sh「まぁ、赤点とったら俺が教えてやるよ」

『えっ……？シャークんって神様だったの……？』

sm「ほんと、手のひら返すのが早いよね、Aは。」


　なんか言ってるスマイルを無視して、私はシャークんの手をぎゅっと握った。


『ありがとう！恩に尽きる！シャークん好き！！』

sh「あ、あぁ……」


　シャークんは私がそう言うと、少しだけ耳を赤くしてそっぽを向いた。何照れてんだこいつ。


『は〜これで安泰ですわ、感謝感謝』

sh「ジジイみてぇだな」

『失礼な！』


　そんな言葉を吐いた時、ガラリと大きな音がして担任の先生が教室へ入ってくる。


「今日はテストだけだから、早く帰るんだぞー」


　先生はそれだけ言うと、すたこらと教室を後にしてしまう。
　なんか、あれで先生が務まるんだったら私でも出来んじゃね？なんて考えてしまった。
　テストだって終わったし、今日はパーッと甘いものでも食べてから帰ろ〜！


　……え？昨日も食べてたって？……それとこれとは別なんだよ。

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