爆豪勝己 ページ2
本日の個性は“嘘”。
「あ？もう一度言ってみろや。」
『だから、勝己の事なんて嫌いなのっ！』
大喧嘩した後の事だ。
よりにもよって、どうやら嘘をつく個性に掛かってしまったようだ。
「テメェ、随分と威勢が良いじゃねぇか。俺の事が嫌いだと？」
『そうよ。』
「何だ、俺よりも木偶の坊のデクの方が良くなったんか？あぁ？」
『そうよ！出久の方がいいと思ってた！』
「…本気か、A。」
『本気だよ！』
そう言い放った途端、爆豪はAをソファーに突飛ばす。
そして馬乗りになり、唇を重ねた。
『っん？！』
「…。」
反射的に離れようとAは爆豪の胸板を押すがびくともしない。
『んんっ、やっ。』
そう声を漏らすと唇が離れた。
「…嘘だって言え。」
『…。』
「デクの方がいいなんて、嘘だって言え！」
『本心だよ！出久の方がいい！』
「チッ…クソが…言うまで離さねぇからな。」
『っ、…離してっ！』
荒々しく重なる唇。
何度も角度を換え、頭と身体が蕩けていく感覚にAは体力を奪われていく。
抵抗もできずただされるがまま。
「…。」
『っ、やだ…やめて…。』
シャツのボタンに手を掛ける爆豪。
ハッとしてAも爆豪の手に自分の手のひらを重ねた。
「…止める気なんてねぇ。」
『っ…やだ、こんなままでしたくないよ。』
「なら、さっきの取り消せ。そうしなきゃ続ける。」
『っ…。』
「俺の事、好きだって言え…。」
『っ…勝己が好きだよっ！………あ！解けた！』
「…は？」
爆豪に個性が掛かっていた事を説明。
彼は顔を真っ赤にし、目を吊り上げて怒っていた。
．
．
．
「好きって言わなきゃ…分かってんだろうな。」
続く
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作者名：みゅん
| 作成日時：2020年10月11日 0時
