【名探偵コナン】 Don't get into the danger zone 2nd

51episode ページ3

『Hollywood actress Alice Laetitia, was it involved in a traffic accident?! Report on inactivity.(ハリウッド女優A・レティシア、交通事故に巻き込まれたか？！活動休止の報告)』

翌日の新聞やテレビで、A・レティシアの活動休止は聞き飽きるほどのニュースとなっていた。一応あの方にも、想像以上に傷が酷かったので暫く休む、とは言ってある。

痛みには慣れたものだがーー見た目はそれよりも酷い。それでも、嫌な予感がしたのだーー情報が外に漏れる予感が。

まだ“江戸川コナン”という小さな子供ならいいーーだが、工藤新一は別だ。

「……まったく、」

大きく息を吐いて、ふと自分の手を見る。そういえば、この頃あれ(、、)を使っていないなーーぼんやり思っていた時、ケータイの着信音が鳴る。開いて見ると、シェリーからだった。

「Hi.シェリー。どうかしたの？」

『あんた怪我したんですってね』

「まぁね。心配してくれてるの？」

『……そりゃあね』

バイオレットは心の中でくすくすと笑う。本当に可愛い子だ。

「それで、何の用？」

『…頼まれていた薬、一応試作品はできたわ』

「本当？仕事が早いわね。今から取りに行くわ」

少し弾んだ声で返す。シェリーの腕を見込んで、ある薬の開発を頼んでみたのだ。でも冗談半分だったし、まさか本当に開発してくれるなんて思ってもみなかった。だが、あくまで冷静に、だ。

『その身体で、っていうんじゃないでしょうね』

「…アー……」

『…はぁ。そうだろうと思ったわ。いいわ、今からそっちに向かうから。今どこなのよ？』

「シェリー…貴女、運転できるの？」

『私を舐めてるわけ？』

「ふふ、そうじゃないの。今はーー杯戸ロイヤルホテルの最上階1573号室よ」

部屋の番号札を読みながら答えると、『すぐ行くわ』と電話が切れる。それにしても、シェリーはずっと研究室にこもっているイメージだったから、何だか意外だった。





.




ピンポーン
「私よ、バイオレット」

暫くしてたしかにシェリーが部屋に来た。相変わらず白衣は着たままだ。

「シェリー！久しぶりね」

「えぇ。それより、薬。成功するかは保証できないけど」

そして相変わらず素っ気ない態度に、バイオレットはくすりと苦笑を零した。


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シェリーちゃんはバイオレットに頼まれた薬を作るため、まだ組織に反抗していない設定です。

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