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第56話 ページ9

「………ん」



あれ、私なにしてたんだっけ………?

そう思って目を開けると、目の前には小狐丸さんの、顔。



「…………」

「おはようございます、ぬしさま」

「おはよう、ございます……?」



……今どういう状況?

えっと、まず………頭が、小狐丸さんの膝の上。

………………え、?



「うわあああああ!?!?!?」

「はっはっはっ、元気で何より」

「ごっ、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃ………!!」



もしかしなくともこれは髪梳いてもらってる間に寝ちゃった流れですね!?!?

私の警戒心判定がばがばじゃんか!!

勢いよく頭を下げようとしたら後頭部に何かがしがみついた。



「あ〜る〜じ〜さ〜ま〜!!!」

「げっ……!」

「げっとはなんですか!!あれほど無防備にそこら辺で寝るなと言ったのに!!!」

「こっ、これはその…………」



後頭部にしがみついたまま私の顔を覗き込んでくるこんのすけ。
なにこれなにこれなにこれ、ホラーゲームかなにかでしたっけ!?

というか、なにも言い訳思いつかないっ……



「ご、ごめんなさい………………」

「よろしい!」



こんのすけは満足気に鼻を鳴らす。

そして私は小狐丸さんの方を向いて、こんのすけなんてお構い無しに深深と頭を下げる。



「この度は大変申し訳ありませんでした…………」

「いえいえ。ぬしさまでしたら、いつでも歓迎致しますよ」



そう言って小狐丸さんは笑ってくれたけど。

…………恐らく心臓がいくつあっても足りないので2度目はないと思います!!!!



「おはようございます、主殿」

「……ッッッ、お、はようございます」



背後から声をかけられて、驚きで音もなく身体が跳ねた。
なんなら少し転びかけた。縁側よく滑る。

……というか私は一体何回一期一振さんの声にびっくりすれば気が済むの?



「すみません、驚かせましたね」

「……驚いてないです」

「本当ですか?」

「ほ、本当です」



驚いてないって本人が言えば驚いてないの。そういうことなの。

……こんのすけ、そのどこが驚いてないんだよって目やめて。



「では、そういうことにしておきましょうか」



くすりと笑う一期一振さん。

これが顔面偏差値の暴力ですか、生まれてこの方異性との交流ほとんど無しの私にはいささかレベルが高すぎます助けて。

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らび(プロフ) - やよさん» ありがとうございます〜!!近日中に更新予定なので待っててください〜!!! (2022年1月12日 18時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
やよ - 更新待ってます!!!!めちゃめちゃ面白いです!!!! (2022年1月8日 19時) (レス) id: f3622d769a (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - 雪見大福さん» ありがとうございます!自分のペースでのんびり頑張ります! (2021年7月15日 15時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください! (2021年7月11日 19時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - Ayu_3さん» ありがとうございます………可愛いと思っていただけてるならとても嬉しいです………!! (2021年2月7日 23時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らび | 作者ホームページ:   
作成日時:2020年12月25日 23時

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