第81話 ページ34
｢はふぅ……疲れたぁ……………｣
あの後は色んな人達に囲まれて大変だった。
加州さん、許すまじ。
皆さんがわちゃわちゃしてる間にそろっと逃げ出してきたんだけど、バレたらどうなる事やら……………
ゆっくり風にあたろうと縁側の方へ歩いていくと、そこには先客が。
縁側に腰かけ、月を見上げている先客………明石さん。
その綺麗な横顔に見とれていれば、彼は突然口を開いた。
｢………そんな所で見てないで、こっちきたらどーです？｣
｢き、気づいてたんですか………！？｣
｢途中まで普通に足音聞こえてたし、気づかないわけないやろ｣
｢うっ………｣
そう言われてしまえば何も言えない。
明石さんは私を手招きし、座れと言うようにぽんぽんと隣をたたく。
｢えぇと……お隣、失礼します｣
｢はいはい｣
………少し緊張するな。
命1回狙われかけてるし、結局認めて貰えたのか分からないし……………
そんなことを考えていると、明石さんはごろんと私の膝の上に頭を乗せた。
…………なんでっ！？
｢あっ、明石さん……！？｣
｢ふぁ………おお、思ってたより寝心地いいですわぁ、おおきに｣
｢えっ、あっ、ありがとうございます………？？｣
｢ふはっ、なんでそこでお礼言うんです｣
ひとしきり笑ったあと、彼は呟く。
｢なぁ、今直ぐにとは言いませんけど｣
｢は、はい｣
｢……蛍丸と愛染国俊を、またこの本丸に顕現してくれまへん？｣
｢…私で、いいんですか…………？｣
｢ほんとに1ヶ月以内に全部終わらせるなんて思ってなかったし、本丸の連中守るために大怪我するし………
こんだけされて、信用しないってのもおかしな話やろ。
………おおきに、主はん｣
｢………！｣
お礼を言った時の明石さんの顔はあまり見えなかったけれど。
少しだけ、耳が赤くなってたのが見えた。
｢お月様、綺麗ですね｣
｢…………｣
｢あっ、違っ、告白とかじゃなくてですね！？｣
｢ふははっ！わかってますって。……綺麗やなぁ｣
本丸に来てから半年以上。
やっと私は、審神者としてのスタートラインに立つことができた。………多分。
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らび(プロフ) - やよさん» ありがとうございます〜！！近日中に更新予定なので待っててください〜！！！ (2022年1月12日 18時) (
レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
やよ - 更新待ってます！！！！めちゃめちゃ面白いです！！！！ (2022年1月8日 19時) (レス) id: f3622d769a (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - 雪見大福さん» ありがとうございます！自分のペースでのんびり頑張ります！ (2021年7月15日 15時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください！ (2021年7月11日 19時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - Ayu_3さん» ありがとうございます………可愛いと思っていただけてるならとても嬉しいです………！！ (2021年2月7日 23時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らび | 作者ホームページ：
作成日時：2020年12月25日 23時
