第66話 ページ19
「鶴丸さん、具合は………?」
「あぁ、もうとっくに本調子だ!主はどうだ?」
「私も大丈夫です。…………えぇと、この間は本当にありがとうございました」
そう言うと、彼は嬉しそうに私の頭をわしゃわしゃと撫でる。
ちなみに彼は、私が固まっている時にドタバタと廊下を走って医務室に突っ込んできた。
何を思ったか鬼の面を付けて医務室に入ってきて、私が驚きすぎて半泣きになって、一期一振さんが鶴丸さんをしばくっていう………
とりあえずそれは置いておこう。
「あの、おふたりのどちらかにお願いがあるんですが、聞いていただいても大丈夫ですか………?」
「私にできることでしたらなんなりと」
「あぁ、なんでも聞くぞ」
「ありがとうございます。
えぇと…………私を、明石さんの元まで案内してほしいんです」
鶴丸さんは目を丸くしてこちらを見る。
「主が会いに行くのか?」
「はい。ちょっと、ていうかだいぶ怖いですけど…………体調心配ですし、直接話さなきゃ解決しないこと、たくさんあると思うので」
「………主は強くなったな」
「えっ………と、鶴丸さん、頭撫ですぎでは………?」
「でも主はこれ好きだろ?」
そう言われてしまうと何も言えない。
褒めてもらえることなんてなかなかなかったから、嬉しいのは事実だし。
「………じゃあ、もう少しだけ」
「おう、いくらでもやってやるからな!」
鶴丸さんの私を撫でてくれる時の、優しい手が大好き。
本人には言えないけど。
病み上がりだからって一期一振さんにおんぶされそうになったのを全力で止めて、明石さんの部屋………来派の皆さんが過ごしていたであろう部屋の前へ案内してもらった。
怖い、怖いけど…………大丈夫。私なら大丈夫。
案内をしてくださったおふたりには外で待っててもらうことにした。
すぐ頼るの、よくないから。
「………明石さん、Aです。入っても大丈夫ですか?」
襖の向こうへそう問いかけると、しばしの沈黙。
すると小さな、
「どーぞ」
と言う声が聞こえた。
よし、よし…………頑張れ私!!
731人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らび(プロフ) - やよさん» ありがとうございます〜!!近日中に更新予定なので待っててください〜!!! (2022年1月12日 18時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
やよ - 更新待ってます!!!!めちゃめちゃ面白いです!!!! (2022年1月8日 19時) (レス) id: f3622d769a (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - 雪見大福さん» ありがとうございます!自分のペースでのんびり頑張ります! (2021年7月15日 15時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください! (2021年7月11日 19時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - Ayu_3さん» ありがとうございます………可愛いと思っていただけてるならとても嬉しいです………!! (2021年2月7日 23時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:らび | 作者ホームページ:
作成日時:2020年12月25日 23時