第28話 ページ30
とりあえず、この異臭をどうにかしなくては。
「ちなみに手入れ部屋って何部屋?」
「4部屋ですね」
「多くない?もしかしてそれ全部汚いの?」
「確認してみては?」
「確認するまでもない気がする…………」
案の定ほかの部屋も大変なことになってたので、とりあえず全部の部屋の窓やら襖やらを開け放った。
確実に異臭の原因である布団からシーツを剥がして、掛け布団のカバーも外して、とりあえず部屋の外に運ぶ。
布団運んでる間にだいぶ匂いがマシになってきたかもしれない。窓ある部屋でよかった………
「この調子だと、明日は筋肉痛になるかもしれない…!!」
「なんでちょっと嬉しそうなんですか」
「筋肉痛なったことないんだもん」
「ないんですかぁ!?」
「うん。小学校とか中学で体育参加する時、準備運動の時点でバテるか最初から見学だったから、筋肉痛になるまで運動したことないの」
「もはや授業参加してないじゃないですか………」
「今は昔よりは体力ついたんけどね」
高校通信制だったからさ?
1人で運動しに行こうとすると凛花に止められてたんだよなぁ………
『お姉ちゃん、心配だから運動しちゃダメ』って。
ちなみにこれを要約すると、
『お姉ちゃんが運動?何考えてるの?その辺で倒れられたら迷惑なんだよ』
になる。そういう意思が込められてる。絶対。
前に『大丈夫だよ』って言って行こうとしたら舌打ちされたもん。
……ちょっとくらいは心配で言ってくれてると信じたいけどね??
………いやでも凛花私の事嫌いだしなぁ。無理か。
「主様ー?手が止まってますよ」
「あ、ごめん」
とりあえず、布団から剥がしたシーツを全部持って洗濯場に向かう。
いくら今日がいい天気で比較的暖かくても冬だからね、早めに洗わないと乾かなくなっちゃう。
「あ、主さん!俺らの布団、運び終わりましたよ〜!」
「ありがとうございます…!
えぇとじゃあ、2番目に大きい桶に洗剤入れて、シーツつけときましょうか」
「はーい!」
「あ、あと……誰か手入れ部屋の布団運ぶの、手伝ってもらってもいいですか?」
「承知しました主殿、鳴狐が手伝います!」
「あ、ありがとうございます…!」
「主、それ預かる」
「ありがとうございます。あ、これは別の桶に入れてもらってもいいですか?」
「承知した」
男士の皆さんとの会話も、少し慣れてきたかもしれない。
………いやまぁ慣れてきたって言っても、この3振り限定だけど。
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雪 - とても良かったです( ´艸`)続きが気になります(´ー`) (2020年12月26日 21時) (レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - 雪乃さん» ありがとうございます!更新頑張りますね! (2020年12月22日 21時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃 - このお話めっちゃ好きです!続き楽しみにしてます! (2020年12月22日 16時) (レス) id: 04eef4e4b1 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - イッヌの毛さん» ありがとうございます!伸びるように祈っててください!w (2020年11月20日 23時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
イッヌの毛 - 面白い!絶対伸びる! (2020年11月20日 20時) (レス) id: e2d97a71dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らび | 作者ホームページ:
作成日時:2020年10月18日 23時