第14話 ページ16
｢へ……………？｣
……待ちくたびれてる？私を？
そうか、新しい審神者が来るって聞いてたのに一向に来ないんじゃそりゃあ待ちくたびれる。
…というかその理論で行くと私むちゃくちゃに迷惑な人では………？
…………終わったな私の審神者人生。
私の手を軽く握っている三日月さんの手を見ると、細かい傷が沢山ついていた。
手だけじゃなく、身体にも顔にも。
血が滲んでるところもあって、かなり痛々しい。
というか今気づいたけど大広間入った瞬間私みじん切りにされない…？
｢どうした？行かないのか？｣
｢………こ、こわ、い｣
言ってから思った。
ただでさえ待たせてるやつのセリフではない。
｢ご、ごめんなさっ｣
｢はっはっはっは。安心しろ、娘よ。誰もそなたを斬ろうとなんてしないぞ？｣
｢えっ……？｣
｢我らが怖くて大泣きしている人間を、むやみやたらに斬る訳にもいくまい｣
｢えっ……ぁ…………はぃ…｣
待ってくれ、その理論でいくと襖の前で騒いでたの全部中まで聞こえてることに………………
そりゃそうですよね！！！襖1枚挟んだだけだもんね！！！！
多分今の私の顔は羞恥と泣きすぎでりんご並に真っ赤。口をパクパクさせることしか出来ない。
｢ほれ、ゆくぞ｣
ちょ、ちょ、まだ心の準備がっっっ！！！
そんな脳内での抵抗も虚しく、襖の中へと手を引かれた。
｢皆の者、連れてきたぞ｣
瞬間、全員がこちらを見た。
やっぱ私殺され、る…？？？
そう思ったけど、彼の言う通り私に斬りかかってくる人はいなかった。
…いや油断させてミンチ肉にするつもりなのかもだけど。
というか、思ったより人数が少ないかもしれない。
そう思って、辺りを少し見回す。
30振り位……？どこが少ないんだ全然多いわ。
………どちらにしろ危険なことには変わりない。私まだ死にたくない。
それに。
皆様の私を見る目が、睨んではないのだけど………その、怖いです。
やめてその目。メンタルごりごりに削ってこないで。
｢さて……とりあえず、そこに座ってくれないか？｣
｢は、はい………｣
大広間まで手を引いてくれた彼の指示に従って、ほぼほぼ膝から崩れ落ちる形で座布団の上へ座り込んだ。
｢娘よ、名前は？｣
｢な、名前……えと、A、です…………｣
｢そうか、A。来て早々すまぬが………
Aの担当の、政府職員の名は？｣
｢へっ？政府職員…………？｣
…………なんで？？
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雪 - とても良かったです( ´艸｀)続きが気になります(´ｰ｀) (2020年12月26日 21時) (
レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - 雪乃さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2020年12月22日 21時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃 - このお話めっちゃ好きです！続き楽しみにしてます！ (2020年12月22日 16時) (レス) id: 04eef4e4b1 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - イッヌの毛さん» ありがとうございます！伸びるように祈っててください！w (2020年11月20日 23時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
イッヌの毛 - 面白い！絶対伸びる！ (2020年11月20日 20時) (レス) id: e2d97a71dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らび | 作者ホームページ：
作成日時：2020年10月18日 23時
