第7話 ページ9
｢ブラック本丸というのは、前任による刀剣破壊、性的暴力、手入れをされずに放置される等の扱いを受けて、人間不信になった刀剣男士がいる本丸ですね｣
｢あ、にっしーおかえりぃ！俺にいつもの買ってきてくれたっ？｣
｢りんごジュースですよね、はい。…凛世さん、ぶどうジュースとみかんジュースどっちがいいですか？｣
｢えっ、あ、ぶどう……｣
｢はい、どうぞ。おにぎりも買ってきたんでよければ食べてください｣
｢あ、ありがとうございます｣
普通に会話続けられてるけどさ。
何気に大事なこと言わなかった？人間不信がどーのって、え？？
｢あのー……繍さん｣
｢なんですか？｣
｢なんで………私の所属先がブラック本丸なんですか？｣
｢なんで…とは？｣
｢いやそのー…普通の本丸とか、なんかー…あるじゃないですか。私何も知らないど素人だし｣
｢あぁ、それは……すみません凛世さん、僕らの推薦です｣
｢推薦！？｣
｢うん。凛世ちゃんはね、特別推薦枠だよ｣
おにぎりを頬張りながら倖さんは言う。
特別推薦枠……？
｢本来なら、凛世さんはゲームのレベルが足りないので審神者候補から外されているはずなんです｣
｢は、はぁ…｣
………でもまぁ、普通に考えたらそうだよね。
｢はい。ですが僕らは圧倒的な人員不足……レベル100以上の審神者候補の中から絞っても、ブラック本丸にまで手が回らないのが現状です｣
｢数人はブラック本丸行ってもらったけどね。そこで、凛世ちゃんの出番ってわけだ｣
｢私の？｣
｢はい。レベルの基準には達していませんが、霊気が純粋かつ量が多く、ブラック本丸を立て直せそうな人材………それが凛世さんです｣
・・・。
｢………あの｣
｢んー？｣
｢私に過度な期待をしすぎではないでしょうか……？｣
｢そーお？｣
｢……それこそ凛花の方がそういうのは得意だと思うんですけど｣
そう言うと、倖さんはおにぎりの最後の一口を飲み込んでからこう言った。
｢凛花ちゃんはねー、ダメだよ。あの子じゃきっと先に壊れちゃう。
だから凛世ちゃん、これはキミにしかできない仕事だ｣
｢私にしか……｣
｢頑張ってください、新人審神者さん｣
そう言って繍さんはくすりと笑った。
……なんか、すごい厄介なものに足を突っ込んでる気がする。
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雪 - とても良かったです( ´艸｀)続きが気になります(´ｰ｀) (2020年12月26日 21時) (
レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - 雪乃さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2020年12月22日 21時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃 - このお話めっちゃ好きです！続き楽しみにしてます！ (2020年12月22日 16時) (レス) id: 04eef4e4b1 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - イッヌの毛さん» ありがとうございます！伸びるように祈っててください！w (2020年11月20日 23時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
イッヌの毛 - 面白い！絶対伸びる！ (2020年11月20日 20時) (レス) id: e2d97a71dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らび | 作者ホームページ：
作成日時：2020年10月18日 23時
