第1話 ページ3
とある冬の、午後3時。
｢………ん｣
寒さで目が覚めた。
おかしいな、暖房つけっぱなしでお昼寝しなかったっけ。
そんなことを考えていたら背中の下から暖房のリモコンが出てきた。
｢……寝返り打った拍子にリモコンつぶして背中でスイッチ押しちゃったのか、納得｣
暖房をつけ直し、もう一眠りしようと布団にくるまった。
何もしなくていい日って幸せだ。
学校もない、バイトもない、用事もない。
お父さんもお母さんも仕事に行ったし、双子の妹の凛花は友達とどこかへ出かけて行った。
どれだけ部屋でゆっくりしていようと、私に声をかける人はいない。
立派な引きこもり日和。
｢………はぁ、このまま誰も帰ってこなければいいのに｣
思わずぽろりと本音が漏れた。
ふと横に目をやると、漫画、小説、ライトノベル。
色々な本が詰め込まれた本棚の周りには、入り切らなくなった本がたくさん積まれている。
｢………本棚買わなきゃなぁ｣
そんなことを考えていると、お腹が小さく鳴った。
｢あ、お昼ご飯、忘れてた………｣
適当に何か作って食べよう。
布団からもぞもぞとはい出て、スマホの充電器を引っこ抜く。
ふと、１階から誰かが廊下を歩く足音が聞こえた。
｢寝てる間に、誰か帰ってきたのかな｣
その足音は階段を登って、私の部屋に近づいてくる。
足音だけで判断するなら……お父さんかな、多分。
仕事どうしたんだろ。午後から帰ってくるとか言ってたっけ？
足音はしっかりと私の部屋の前で止まり、ノックをすることも無く私の部屋の扉を開け放った。
｢おい｣
｢なぁに｣
｢客が来てる、降りてこい｣
｢客…？なんで私に｣
｢いいから早く来い｣
｢………はあ｣
言うだけ言って、お父さんは階段を降りていった。
｢客って誰だよ……説明不足すぎて草なんだぁ……｣
………とりあえず、行ってみるか。早く行かなきゃ怒られる。
お昼ご飯は後回しだ。
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雪 - とても良かったです( ´艸｀)続きが気になります(´ｰ｀) (2020年12月26日 21時) (
レス) id: ed2686deb5 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - 雪乃さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2020年12月22日 21時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃 - このお話めっちゃ好きです！続き楽しみにしてます！ (2020年12月22日 16時) (レス) id: 04eef4e4b1 (このIDを非表示/違反報告)
花梨(プロフ) - イッヌの毛さん» ありがとうございます！伸びるように祈っててください！w (2020年11月20日 23時) (レス) id: ca517f1ee4 (このIDを非表示/違反報告)
イッヌの毛 - 面白い！絶対伸びる！ (2020年11月20日 20時) (レス) id: e2d97a71dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らび | 作者ホームページ：
作成日時：2020年10月18日 23時
