俺の毒に溺れて【zm】(蛇獣人･NGワードのせいで少し改変、1部読みづらいかもしれません) ページ13
シュー、シュー
しゅるしゅる、しゅるる
｢……ゾムさん、重い……｣
｢んぅ……いややぁ……｣
ソファの上に腰かけようとすればソファと私の間に入り込み、膝の間に私を座らせたかと思えば足を絡ませられて後ろから抱きすくめられ身動きが取れない状態にされてしまった。
重いと声をかけただけなのに、いやいやと言わんばかりにグリグリと項に頭を押し付けてくる。
ゾムさんは蛇の獣人だ。
人の姿から、半獣の姿、完全に蛇の姿にもなれる。日常の過ごし方も蛇に引っ張られることがあるらしく、暗いところを好んだり、意外と臆病だったりする。
そして最近のゾムさんは本来の蛇の生態である冬眠の時期が近いからか、どこか言動や行動がふわふわしている。
獣人は別に冬眠せずとも問題は無いのだが、案外こういった気候と獣の生態に左右されてしまう獣人は多いそうだ。
｢ゾムさん、離れなくてもいいですから、せめて飲み物とか……｣
｢……いやや｣
気づけば人型だった筈のゾムの下半身はすっかり蛇の下半身に変わっていた。
グルグルと巻き付けられたせいで先程より拘束力が強くなっている。
至近距離でシューシューと独特の音を鳴らされて耳の奥が何だかゾクゾクする。
｢うーん……？ゾムさん、どうしちゃったんですか……？｣
｢……ふぅﾞうぅぅ…！！｣
｢うﾞｯ、うぇぇ……？？｣
どうしたのか尋ねれば唸り声を上げられ、さらに強く締めあげられ、しっぽの先がバシバシと音を立てて床にたたきつけられる。
苦しくて声を上げても緩められることはなく、疑問符しか浮かび上がってこない。
ずるずるとゾムさんは巻き付けた下半身を動かし出したかと思うと、何か突起の様なものが私に触れる。
｢……ん？｣
｢……｣
確認してみると、けづめのような形の突起がゾムさんの蛇の下半身に着いている。それを何度か擦り付けられ、ぎゅうぎゅう締められた辺りでふと思い当たることがありカレンダーを見る。
冬眠の時期。蛇。絡みつく。けづめ状の突起での刺激。項。やけに寄り添ってくる。
ゆっくりと上半身だけ振り向き眼前にあるゾムさんの顔を見ればどこかほんのりと赤みを帯びている。
縦に筋が入った蛇の瞳がこちらをじっと見つめている。どろりとした毒が全身に回るような、ピリピリとした感覚が体を襲った。
一つのワードが脳裏をよぎる。
……こうび時期？
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まつりか(プロフ) - めっちゃ好きです…獣人zmさんの話と昇降口のshaさんの話が特に好きです!!言葉選びのセンスと知識に圧倒されるみたいな気分で読んでました…無理のない範囲で更新があることを心待ちにしてます! (2021年9月19日 17時) (
レス) id: cead0b39db (このIDを非表示/違反報告)
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