鷹の俊足戦士を追いかけて

楽しみなこと ページ44

春季キャンプも終わり、試合が増えてくる…


和子 「私たちも大忙しだよ！」


試合の日程を見ながら和子さんと打ち合わせをしている。


　 『千葉ロッテマリーンズって、秀平さんの移籍先ですよね？』


和子 「そうそう！柳田くんが一緒に試合できんのが悔しいいいって言ってた」


甲斐 「秀平さん、スタメンかな」


　 『久々の再会はやっぱり嬉しいですか？』


甲斐 「そりゃあ、嬉しいよ！試合後に飲みに行く予定だからAちゃんも行く？」


　 「ちょっと、拓さん！Aが行くなら俺も行きたいです」


甲斐 「わかってるって、じゃあ、予定空けといてね〜」


　 『佑京はまだ帰らないの？』


　 「Aのこと待ってる」


和子 「ラブラブだねぇ〜！ちゃっちゃと仕事終わらせちゃお！」


和子さんの協力もあり、予定より早く仕事を終わらせることができた。



〜帰り道〜


帽子とマスクで変装した彼の横を少し離れて歩く。


　 「俺がAのこと守ってあげられたら堂々と手をつないで歩けるのにね」


彼が交際を公言しないのは、私のことを思ってくれているからだと分かっている。
女性ファンが多い佑京、そんな彼と付き合う私のことをよく思わない人も中にはいるだろう。


　 『大丈夫、それが佑京の優しさだもんね！』


　 「俺は早く、公表したいんだけどな…」


　 『ゆっくりで大丈夫だよ』


それから他愛もないことを話しながら家の前に着いたときふと佑京が思い出したかのように


　 「そういえばさ、勇人さんと哲人さんからごめんってLINEがあったんだけど」


　 『なんでだろう…でもあの二人の考えてることってわからないからね』


　 「気にしなくていっか、じゃあ、また明日ね」


　 『うん、また明日』


(ごめん？なにかあったのかな)

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