鷹の俊足戦士を追いかけて

財布を落としたネコさん ページ38

みんなのおかげで、サプライズは大成功！
一段落ついたと思っていたら、よくよく考えたらもうすぐバレンタイン…

佑京にあげた方がいいのかな…でも、ファンの人からたくさん貰えるだろうしな〜
そんなことを考えつつも、材料を揃えてしまっていた。


　 『みんなにも買っていこう、あと勇人にぃにも〜』


たくさんの可愛いチョコにテンションが上がって、独り言を言いながら店内をうろうろしていたら
前を歩いていた男性が財布を落としてしまっていた。

？ 『財布落としましたよ！』


　 「あ！すみません、ありがとうございます」


スタイルのいいシュッとした顔立ちの男性で、整ったお顔をじっと見てしまった。


？ 「俺の顔に何かついてますか？」


　 『いえ！綺麗なお顔だな〜って、不快にさせましたよね！すみません』


　 「いえいえ、ありがとうございます」


　 『財布、落とさないように気をつけてくださいね〜』


財布を渡してレジに向かおうとすると


金子 「俺、金子侑司といいます！よかったら連絡先を教えて貰えませんか？
　 後日、お礼もしたいので！」


　 『お礼なんて！申し訳ないので大丈夫ですよ！』


金子 「俺の気が済まないのでお願いします！」


頭を下げられてしまい、断るのも申し訳なくなってしまったので連絡先を教えた。


金子 「では、またお会いしましょうね！」


金子さんはそう言って走り去ってしまった。


レジで会計を済ませて家に帰り、スマホを見たら金子さんからLINEが入っていた。


〈今日はありがとうございます！〉


〈本当に助かりました〉


LINEでもお礼を言うなんて律儀な人なんだなぁ


《いえいえ、金子さんは律儀な方ですね》


〈そんな事ないです！あと、金子さんは堅苦しいので別の呼び方でお願いします〉


《普段はなんて呼ばれるんですか？》


〈ネコが多いですね笑〉


《では、ネコさんでよろしくお願いします！》


〈失礼ですが…Aさんおいくつですか？〉


《24です、ネコさんも20代ですよね》


〈はい！といっても29ですけど…〉


《そうだったんですか!?凄い若々しくて同い年くらいと思ってました！》


29…見た目年齢が若い！


《敬語なんて使わなくていいですよ！私の方が後輩なので！》


〈わかった、改めてよろしくねAちゃん〉


《はい！よろしくお願いします！》


ネコさん、優しい人だな…
LINEを閉じて眠りについた。

手作り→←最高の誕生日

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す