野球 ページ3
中学2年生になった時、
「あのさ、今度、試合観にきてくれない?」
佑京は小学生のころから野球をしていたが、私に観に来てほしいと言ったのは初めてだった。
断る理由もないので、不思議に思いながら試合を観に行った。
初めて生で観た野球の試合、
私と同じ年頃の中学生が泥にまみれながらも必死に球を追いかける姿に目を奪われた。
惜しくも、その試合は負けてしまったが、
いつも側にいた佑京の普段は見せない真剣な表情に私は釘付けだった。
「試合…どうだった?」
『…なんか、訳が分からないくらい、凄かった』
「今日さ、試合を観に来てもらったのは…」
『うん』
「俺、プロ選手になりたいんだ」
『凄いじゃん!かっこいいよ!』
私はその時、彼の言葉の意味をしっかりと理解することが出来ていなかったのだと思う。
それから高校に入学した。
その高校は男女でクラスが別だったが、特になにかが変わるわけでもなく日々を過ごした。
高校3年の大会で、彼は主将としてチームを牽引した。
決勝で敗れ、甲子園出場は果たせなかったものの、
「甲子園に行けなかったのは、悔しいけど…やっぱり、野球って楽しい」
そう言って彼は笑顔をみせた。
247人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「プロ野球」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みむう - 梨瑠(Riru)さん» 長らくリクエストにお応えできず、すみません!遅くとも4月には書きますのでもう少しお待ちください! (2020年3月8日 16時) (レス) id: 2db5297879 (このIDを非表示/違反報告)
みむう - れいなさん» わかりました!甲斐野くんも面白い反応をしそうですよね笑 (2020年3月4日 15時) (レス) id: 2db5297879 (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - みむうさん» ヒロインちゃんが周東くんに首筋に印を付けたときのお話ぐらいがいいですね。牧原くんや拓也くんにだけでなく、甲斐野くんにも印の事を指摘されるって感じのがいいです。説明下手ですみません… (2020年3月4日 12時) (レス) id: 9ad57a757c (このIDを非表示/違反報告)
みむう - れいなさん» 甲斐野投手ですね!どのお話あたりの絡みが良いでしょうか。 (2020年3月4日 10時) (レス) id: 2db5297879 (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - こんばんは!いつも楽しく読ませてもらってます。個人的に甲斐野央くんとの絡みが見てみたいです。よろしくお願い致します! (2020年3月3日 22時) (レス) id: 9ad57a757c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みむう | 作成日時:2020年1月15日 21時