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低めの降谷さんの声は私を身震いさせるのには十分だった
「すみません…仕事に集中しすぎました」
「次遅れたらクビだからな」
ひぃぃ…冗談には到底聞こえない
申し訳ない気持ちと恐ろしい気持ちで胸がいっぱいになる、
絶対送れないようにしようと心に決める
ここで注文のため店員さんを呼ぶ
「えっと、生ハムサラダとパスタとケーキとあとドリンクに抹茶ラテとあ、あとチーズを…」
お昼を食べていなかったためこのカフェでの話も仕事だとわかりつつ、ガッツリ頼んでしまう
聞こえていたのか降谷さんはフッと笑う
「なんですか」
「呑気なやつはだなと思ってな」
…どこまでも腹立つ
何も言い返せないのがまた腹立つ
「それで、何故私をここに…?」
「ああ、それなんだがなマンションの件について引き続き調査を続け欲しい」
「それについては特になく、警備をつけたと報告したはずでは…」
降谷さんにまとわりつく空気が変わったのがわかった
「まあ、そうゆうことなんだ、よろしく頼む」
何かある、絶対に何かあると私の頭が騒ぐ
だけど立ち入れるような雰囲気がない
降谷さんと私の間に高い壁のようなものを感じる
「……了解しました」
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作者名:くろでぃー | 作成日時:2019年5月3日 11時