悩みの種 3 ページ4
「はぁ」
「如月、どうかしたか?」
「や、ごめん」
一緒に帰っている時、無意識にため息をついてしまっていた
「何かあったのか?」
「あったけど.....」
今はまだ、相談する勇気が出ない
「お兄さんの関することか?」
「ううん、違う」
今回は成瀬のこと
なんて言いにくいよ......
「なら何だ?」
「今はまだ、言う勇気がないけどいつか絶対言うからっ」
「それ、俺に関係してることだな」
「っ」
いとも簡単にばれてしまった
そんなに顔に出るのか?
「当たり、すぐに話せ」
「やだよ、今はまだ.....」
「それなら無理やりだな」
「ちょっ」
無理やり引っ張られ、成瀬の家の方面へ歩かされた
「成瀬!?」
「何かあってからじゃ遅い、早めに吐かせないとな」
「ぅ」
心の奥底まで丸見えなんだろう
「で、何があった?」
家の中に入れさせられ、椅子に座り問いただしてくる
「成瀬のさ、元カノに萩野恵美さんっている?」
「.......いる」
「話せば長いんだけど、私高校の時に好きだった人がいたの」
「お、おぉ」
「萩野さん、その人の奥さんなの」
「それで電話とかしてきたと?」
「それだけじゃないの、萩野さん成瀬と“不倫”したいって.....」
「は?」
「よく分からないけど一昨日電話があって、来週の日曜に会うことになって.....」
「何で断らなかったんだ!」
「だって、会わないと問答無用で奪うってっ.....」
自分が会って怖いよりも知らない所で成瀬に何かあるのが一番怖い
「私が好きになって二人の男性と付き合ってた萩野さんが私にとって未知の領域なのっ」
「そうか、ごめんな」
「え?」
「俺のせいで悩み増えただろ?お兄さんのことがあってからすぐなのに」
「ううん、話し合いで終わらせてくるから大丈夫だよ」
成瀬は目を細め微笑み、私の頭を撫でた
「ごめんな、彼氏なのに何もできなくて」
「大丈夫、成瀬にはお兄ちゃんのことで色々迷惑かけたから」
今度は自分で
自分の力で解決しないと
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作者名:伊東と田中 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Miku0417Mi1/
作成日時:2019年10月26日 1時