行方不明の兄を発見しました。 (ページ12)

今日:13 hit、昨日:1 hit、合計:17,390 hit

悩みの種　１１ページ12

ピンポーン

「来たわね」

「うん」

私は玄関を開けた

「おはよ」

「おはよう、どうぞ」

「お邪魔します」

スリッパを履いた蓮くんを確認して、私は部屋へ案内した

「ふぅ」

「悪いな、急に押しかけた形になって」

「ううん、誘ったのは私だし気にしないで」

「なんかAって感じの部屋だな」

「そうかな？」

他の人の部屋はあまり入ったことないからよくわからない

「失礼するわ～」

クッキーやらコーヒーやらを持った母さんが入ってきた

「お邪魔してます」

「いいのよ～、これお粗末だけどどうぞ～」

「あ、すいませんありがとうございます」

「いえいえ」

バッチリウインクをした母さんに少し呆れた

「これ母さんの手作りなんだって、クッキー大丈夫だよね？」

「あぁ、むしろ好きだ」

「よかった」

「ん、美味しい」

喜んでるようで安心した

流石料理上手の母さん

「あのさ、A」

「ん？どうかしたの？」

クッキーを食べてると蓮くんに話しかけられた

「昨日さ、何かあった？」

「へ」

なんでわかったの？

「昨日ぐっすり寝れたはずなのに隈が出来てる」

「ぅ、蓮くんにはなんでもお見通しだね」

「何かあったんだな」

「うん、昨日萩野くんが家に来て....」

「萩野って萩野さんの旦那だよな？」

「うん、それでね.....」

私は昨日のことを話した

「愛情なしの結婚で、不倫に賛成か」

「うん、これから邪魔してくる可能性があるの....」

「面倒くさいのが増えたな、今日も俺の邪魔してくる可能性があるな」

「うん.....」

「大丈夫、会社にいるときは安全だし帰りも俺が家まで送る」

「でもっ」

「そうじゃないと俺がこれから安心できないんだっ、お願いだ」

「わかった、でもね私を送った帰りの蓮くんが何かされないか心配だよ」

「う～ん？どうしようか」

悩みがまた増えてしまった