兄夫婦の馴れ初め 9 ページ29
「え」
「だから、好きだ」
「や、ちょっと待ってよ!」
なんの取り柄もない私に
対して可愛くもない
なんで
なんで、私なんかを好きになったの
「なんだ、さっきの“好き”は嘘だったのか」
「ち、違う!」
本音を言うつもりではなかったけどついそう言ってしまった
「秋斗くんと、秋斗くんとの関係が壊れるのが怖くて.....好きって言ったら嫌われてもう話せなくなると思ったから......」
「ばーか、俺は高校の頃から人知れずお前に一目惚れしてたんだよ」
「へ」
「あの頃の俺はへたれだったからろくに話すこともできなかったよ、妹には茶化されると思ったから家に呼べなかったし」
「そ、そうだったんだ.....」
私達は行き違いをしていただけだった
気持ちは高校の頃から一緒だった
なんだ
あの時、私にほんの少しの勇気があったら今頃はもっと
いや、考えるのはやめよう
「秋斗くん」
「ん?」
正直な気持ちを話そう
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作者名:伊東と田中 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Miku0417Mi1/
作成日時:2019年12月21日 0時