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捜索37日目 ページ38

「ここまでで大丈夫、後はいいよ」

「別に、今日の仕事ほとんど終わってるから総務部まで持っていく」

「いいの?」

「あぁ」

「ありがと」

私は部に入り、沙良のデスクまで行った

「あれ?Aと成瀬」

「これ、営業部部長からの資料」

「チッ、あのジジイ資料溜める癖あるから困るんだよね」

「あはは」

口の悪い沙良が出てきてしまった

「ありがとね、もう戻っていいよ」

「あぁ」

私は部長に渡された紙を渡し、仕事に戻った

「(今日の成瀬、なんだから優しかったな)」

前までなら私が大変なことをしていると嘲笑うだけだったのに

最近の成瀬は以前とは違う気がする

「(私が成瀬を好きになったみたいにもしかして、があるかも)」

少しだけ期待が持てそうだった



「A聞いて!」

「どうしたの?」

小さな休憩の時、沙良が泣きついてきた

「三里くんがさ、もしかしたら出張するかも知れないの!」

「いいじゃん、営業部なら出張は少なくないでしょ?」

「そうだけど、3週間もだよ!?」

「あ〜それは辛いね」

「でしょ!ねえどうしよう....」

「でも帰ってくるんでしょ?待っててあげなよ」

「寂しいよ〜」

「沙良、我慢しないと宮本さんだって沙良が仕事忙しいの知ってるから我慢してると思うよ」

「そうだよね....」

「想って待っとけば3週間なんて短いよ!」

「うん、私待つ!」

「それでこそ沙良だ!」

「待つぞーーー!」

沙良はテンションが上がっていた

「(幸せそうだな、彼氏がいるっていいよね)」

由紀だって彼氏がいるから甘くなれたんだろう

伊代だって高校の頃から苦しいことがあっても彼がいるからって乗り越えてた

急に彼氏がいる人のことが羨ましくなった

「Aはさ、成瀬とどうなの?」

「どうもないよ」

「そうなんだ」

好きって素振りもないし、もう駄目かなってさっきまで思ってた

でも少しだけ可能性があるならそれに縋りたい

「告白とか、考えないの?」

「嫌だよ!昔みたいに告白して友情破壊するのは....」

辛いし悲しい

もうあんな思いはしたくない

「大丈夫だよ!絶対に昔みたいにならないって私が保証する!」

「本当?」

「うん!」

「そう、かな」

「大丈夫!Aは可愛いし仕事もできるし完璧だよ!」

「そんなに褒めないでよ、恥ずかしいよ」

「大丈夫!絶対に成功するから」

そこまで言われると自信が沸いてきた

「うん、私頑張る」

「おーー!」

告白してみることにした

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設定タグ:恋愛 , 行方不明 , 女主   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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伊東と田中(プロフ) - ミントさん» ありがとうございます!!そう言ってもらえて凄く嬉しいです★ (2019年12月14日 23時) (レス) id: a1062f9285 (このIDを非表示/違反報告)
ミント - 面白かった!クオリティが高いですね!続編行ってきます★ (2019年12月14日 23時) (レス) id: d935f18f17 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伊東と田中 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Miku0417Mi1/  
作成日時:2019年8月12日 22時

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