行方不明の兄を探します。

捜索２７日目 ページ28

「はあはあ」

家に着く頃には息切れが凄かった

「おかえり、Aちゃん」

「ただいまです、今日はまだ寝てないんですね」

「空斗の夜泣きが酷くてね、さっきまで泣いてたのよ」

「そうなんですか」

「空斗の夜泣きで起こしちゃったらごめんね？」

「全然大丈夫です、大変ならいつでも起こしてくださいね」

そう言い私は部屋に行った

「はあ、どうしよう....」

私は成瀬から逃げてしまったことに悩んでいた

これからどういう顔して会えばいい？

「もう....」

自分の弱さが嫌になる

「もう寝よう」

今日は早くに寝ることにした


「はあ」

次の日

仕事をしていてもため息が止まらなかった

「如月先輩、コーヒーはどうですか？」

「ありがとう」

後輩が入れてくれたコーヒーを飲み、少し休憩することにした

「......」

無言無心だった

「.....ぁ」

ぼーっとしているとすでに休憩してから１時間が経過していた

「ヤバイ...」

私は即効で仕事を再開した

カタカタ

カタカタ

「終わらない....」

いつもより仕事に身が入ってないから全然進んでなかった

「はあ....」

泣きそう、挫けそう

情緒不安定だった

「A、大丈夫？」

「沙良....」

「今日すっごくぼーっとしてたけど」

「ちょっと....」

「昨日成瀬と何かあったの？」

「ない、けど....」

「けど？」

「色々考えちゃったんだ」

「え？」

「沙良もう仕事終わったんでしょ？もう帰りなよ！」

「でも....」

「いいから」

私は沙良を無理やり帰らせた

「......」

その後も仕事に身が入らず

「はあ」

結局仕事が終わったのは１１時

外も暗く、ぐったりしながら帰路に着く

「はあ」

明日は久しぶりの休みだ

私はどこかに出かけようと思った

カツカツ

「ん？」

カツカツ

後ろから誰かが着いてきているような気がした

「(怖い....)」

カツカツ

私はずっと着いて来る足音に恐怖を抱く

「.....」

私は走って家まで帰る

「！」

誰かに腕を掴まれた

「っ」

絶対絶命のピンチだった

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