占ツク依存症学生。【オリジナル】

● ページ25

手提げカバンにスマホをいれて、りんの家に行く。

「自転車…っと…」

自転車を後ろに引くとバサバサバサ…と紙が大量に落ちてきた。


１つ手に取り、中を見た。

「☆ひかるさんへ☆

占ツクの作品ずっと見てました。

迷惑ユーザー魅姫のせいで「真面目なメイドとプリンセス」が

消えてしまったこと、ショックだと思いますが、

新作、「夜空に光る一粒の雨」の更新楽しみにしてます！

♡いちごみるくおーれより♡」


ファンからの手紙…？

どういうこと…？



疑問に思いながら、大量の手紙をカバンに詰めた。

「閉まらないし…」

手提げカバンはチャックがついていて、猫が描かれている可愛らしい手提げで、肩から下げることも出来る。

…が、手紙が飛び出し、可愛さは消えている。


手紙を強引に詰め、チャックを無理矢理閉めて、自転車を引いた。


「…！」

自転車のカゴにはA4の紙「占ツク人気作者ひかるの自転車」と書かれていた。


誰が書いたのかは分からないが、電車で占ツクを見ていると、横に中学生くらいの女の子がのぞき見して、「ひかるさん、ファンです」と言われたことがある。

その後、自転車を停めている駐輪場まで付いてきた。

家まで付いてきてたかもしれない。

その中学生が貼ったんだ。


紙をはがして、自転車に乗って、りんの家に急いだ。

凛々ごめんね!持ってた…1分前

凛々持っていくね!1分前

返ってきているとは知らず、自転車に乗り続けている陽菜。

突然 りんりんside→←課題 ひかるside

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す